2012 Fiscal Year Research-status Report
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24659954
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Kanagawa University of Human Services |
Principal Investigator |
杵淵 恵美子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (60245389)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 安子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 講師 (40285010)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 妊娠中絶 / 専門看護師 / 中絶ケア教育 |
Research Abstract |
近年の日本では、妊娠した女性の5~6人に一人は妊娠を中絶しており、1日に約600件あまりの人工妊娠中絶術が実施されている。そこで本研究では、看護の新たな専門分野として、妊娠中絶を希望する女性へのケア分野を指向し、看護職者に必要とされる教育内容を明らかにし専門分野成立の可能性を検討する。 本年度は海外文献の翻訳と抄読により、海外における妊娠中絶を希望する女性へのケアに携わる医療職者の教育内容の把握を行った。用いた文献は「Providing Abortion Care」(University of California San Francisco 2009)である。米国ではNurse-Midwife、Nurse Practitioner、Physician Assistantはミッドレベルプロバイダー(医師の監視下で診療・診断・治療を行うことができる医療専門職)あるいは非医師の医療提供者として分類されている。彼らはヘルスケアシステムにおける上級実践臨床家(APC;advanced practice clinician)であり、プライマリケア専門家として独立してケアを提供している。APCは妊娠早期の吸引中絶を手順に従って実施しており、多くの研究がAPCの安全で有用な中絶ケアの提供を報告している。リプロダクティブ・ヘルスの原則に基づき、妊娠中絶に関わるケア提供者の教育内容を充実させてきた米国の事例が日本でも参考にすることが可能であると思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
海外文献の翻訳・抄読に予定以上の時間を必要とし、国内文献の抄読や日本における教育内容との比較まで進まなかった。その理由として、海外文献の内容理解には、米国における医療職者の教育制度や職務内容、妊娠中絶に関わる法的制度などについても理解する必要があり、それらの現状について情報収集と分析も併せて行ったためである。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究推進内容として、①国内文献から妊娠中絶を希望する女性へのケアに関する教育内容を把握する、②国内文献と海外文献から、妊娠中絶を希望する女性へのケアに関する教育内容の比較検討を行う。また、妊娠中絶時のケアに関する教育の実際や教員の意識を把握するため、カリフォルニア大学サンフランシスコ校Center for Reproductive Healthへの現地訪問調査のための準備を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1.連携研究者、研究協力者との研究打ち合わせ会議旅費として200千円(2人×2回×50千円) 2.米国視察調査旅費500千円(2人) 3.視察調査のための備品(ビデオカメラ・ICレコーダー)100千円
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