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2013 Fiscal Year Research-status Report

障碍と共に生きる人への包括的生活支援を目指す「障碍者看護学」構築のための基礎研究

Research Project

Project/Area Number 24659955
Research Institution国立障害者リハビリテーションセンター(研究所)

Principal Investigator

粟生田 友子  国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 病院看護部(併任)研究所, 看護部長 (50150909)

Keywords障碍者看護学 / 構造化 / リハビリテーション看護 / 概念分析 / 文献検討
Research Abstract

【研究全体の目的】本研究は1)障碍のある当事者にとって必要なケア内容を構造化する、2)障碍を扱うリハビリテーション看護領域で十分に発揮できなかったケア視点を明確にする、3)障碍学、障碍者看護学、障害福祉学等の近隣分野との比較検討による類似性と独自性を明確にしモデル化することの三段階に分けて計画した。
【25年度の目的と方法】「障害者看護学」を分析用語としておき、キーワーズに「障害」「障害学」「看護」を置き、Sartori(1984)の分析手順を参考にし、概念分析を行い、概念の構成要素を抽出し、再構成した。文献は1995以降に絞り医学中央雑誌を検索システムとして用い、ヒットした13000件に対し、SPSSを用いて無作為で減数選定を進め30文献を取り出した。リハビリ看護についても同様に行った。
【結果】障害者看護学は社会学モデルとしての障害を捉え、リハビリテーション看護学は医学モデルとしての障害を捉えていた。
視点との違いは、(1)障害および障害者はケアの対象に位置し、障害者の体験や文化に根ざした視点が障害学においてより強調された。前者は医学や治療が看護展開の基盤におか、障害看護では社会とのつながりの中でケア推進することが求められた。(2)障害看護の視点では福祉領域の法規をリハ看護に比べて相対的重視する。(3る障害の範囲は、障害看護では慢性固定化した障害レベルにある対象をも対象を考える。(4)対象の成長発達に関しては、リハビリでは、成人期と老年期に限定して扱ってきた傾向があるが、障害看護の場合は、小児期あるいは出生前診断に絡む障害の問題も扱う可能性がある。 (5)看護アプローチはいずれも障害者への支援であり、日常生活自立へと向かう患者の意志決定を促しながら、援助する。
以上が論点の違いあるいは今論じられ議論されていく観点となるだろうと考える。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

研究の予定を一部変更し、26年度に予定していた文献からの構造化を先に行った。これは業務上の調整のために現場に出向くことができず変更せざるを得なかった。
しかし、過去の文献の抽出と分析が進み、研究成果の一部である構造化に進めた。
今後これをもとに、障碍者の当事者と専門職の調査を同時に行うよう、進めていくことで当初からの目的に発展させたいと考える。

Strategy for Future Research Activity

次の2つの目的を具体的に進める。
目的1:障碍のある当事者にとって必要なケア内容を構造化する。
障碍のある当事者を対象に縦断的、横断的に生活の現状を質的・量的にデータ化し、健康の回復・維持のうえで必要となるケアニーズを抽出する。質的データは障碍の種類を限定する。また、発症後3年未満の人を対象として選定し、当事者体験を語ってもらう。語りの内容は主に障害による生活適応の難しかったこと、発症後3年未満に体験した「生活上の困難」「障害を負ってから現在までの医療の場で体験したケア」「医療の場への受診上の困難」などで、できるだけ自由に語ってもらう。当事者が障害について語ることが難しい障碍に対しては、当事者体験の語りについては除いて選定する。
目的2:「障碍」を扱うリハビリテーション看護領域で十分に発揮できなかったケア視点を明確にする。
障碍者ケアの必要性とケアの欠如について、面接法より質的データを収集し分析する。面接内容は看護ケアにおいて、①「継続ケアが必要だった対象」「連携ケアが必要だった対象」を想起してもらい語ってもらう。また施設や在宅におけるケア体験から認知してきた「障碍者ケアの困難さ」を語ってもらう。データの統合:成果を統合し、この分野の科目構築構想を打ち立てた大学教員、および2年間にわたりデータを提供してもらった障碍当事者および専門職者にスーパーバイズを求め、最終的に新しい視点での障碍者看護学の構築を試みる。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

研究計画のうち、フィールドに出向いて対象者にデータ収集する機会がなく、多くの文献検討と学会参加と発表に終始していた。またそれをもとに論文投稿を中心に作業した。
26年度は目的2つを立て直して実施する予定であり、フィールドでのデータ収集が中心となる。対象は、障碍者の当事者と、全国のリハビリテーション病院である。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 「障害者看護学」の構築ー「リハビリテーション看護学」「障害学」との比較検討から

    • Author(s)
      粟生田友子
    • Organizer
      第33回日本看護科学学会
    • Place of Presentation
      大阪府大阪市北区中之島5-3-51大阪国際会議場

URL: 

Published: 2015-05-28  

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