2013 Fiscal Year Annual Research Report
医療安全管理者を対象とした医療安全レジリエンス教育プログラムの開発
Project/Area Number |
24659957
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
榎原 毅 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50405156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴村 初子 愛知医科大学, 看護学部, 教授 (70241205)
城 憲秀 中部大学, 生命健康科学部, 教授 (10137119)
山田 泰行 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80531293)
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Keywords | 看護教育 / 安全文化 / レジリエンス / 人間工学 |
Research Abstract |
レジリエンスとは、寸前のところで事故を回避する人間の臨機応変な対応力のことである。平成24年度は看護師長・主任経験者計29名を対象に半構造化面接を実施してきた。薬剤・ドレーン関連、転倒・転落関連・食事管理関連など、計34のレジリエントな良好対応事例の詳細なナラティブデータを収集した。それらからレジリエントな行動の背景事象を整理した結果、領域1:看護業務に関するパーソナリティ、領域2:看護業務に対する姿勢・対処志向、領域3:組織安全成熟度の3領域が相互補完的かつ有機的に作用しているとの考えに至った。 平成25年度では、それら収集したナラティブデータから3領域を表現する項目を抽出、看護安全に必要なレジリエンス要因および各領域別のレジリエンス構成要因のモデル検証を行った。民間のweb調査会社モニターを利用し、対象者の募集と自記式質問票調査をオンラインで実施した。対象者の組込基準は現在勤務中である看護師・准看護師を対象とした。事前スクリーニングで8,642名の該当者が抽出され、(1)勤務医療機関が100床未満、(2)パートタイム勤務者を除外基準、調査該当者は1,006名であった。この該当者へ本調査への協力を求め、885名(87.9%)の協力を得た。質問項目は、領域1:「看護業務に関するパーソナリティ(15項目)」、領域2:「看護業務に対する姿勢・対処志向(4項目)」、領域3:「組織安全成熟度(22項目)」の設問で構成、各領域で探索的因子分析を行った。抽出された因子構造について共分散構造分析を行いモデル適合度指標を算出した結果、各領域を構成する因子構造の信頼性(α:0.70-0.88)、モデル適合度指標(GFI:0.92-0.93、AGFI:0.88-0.91)とも良好な結果を示した。看護業務スタッフおよび組織のレジリエンス成熟度を測る指標として今後活用が期待される。
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Research Products
(4 results)