2013 Fiscal Year Research-status Report
看護職のワーク・ライフ・バランスと組織マネジメントに関する研究
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24659963
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
藤井 宏子 県立広島大学, 助産学専攻科, 准教授 (80403781)
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Keywords | 育児期の看護職員 / 職業生活の継続 / 自律 |
Research Abstract |
育児期にある看護職員の職業生活継続に影響を及ぼす要因について,先行研究をレビューし,概念枠組み・分析枠組みを設定した。 これまでのワーク・ライフ・バランス研究は,育児休業制度をはじめとした制度に関する検討,育児期にある個人の中に生じる仕事と家庭との葛藤を中心に議論され,有意義な成果が得られてきた。育児休業制度に関しては法整備が進み,もはや所与のものとなりつつある。また,仕事と家庭との葛藤は,一個人の中に複数の役割があれば,葛藤があることは前提として扱わなくてはならないと考えられる。さらに,我が国では未だ伝統的な性役割意識が男女ともに高く,女性が家事・育児の主な担い手になりがちである。つまり,育児期にある看護職員の職業生活継続について検討する際には,前提となる諸条件が数多くあり,これら要因の検討のみでは,看護職員が職業生活を継続していくための有益な示唆が得られるとは言い難い。そこで本研究では,一部の先行研究で指摘されている,自身のキャリアは自身が管理する,という立場から,働く個人が自身の意思を以って葛藤を調整していく能力に着目した。 職業生活継続に係る見通しを従属変数,性役割意識,育児休業制度,上司の理解等を従属変数に,調査票を作成した。調査は定量的に行い,階層的重回帰分析によって検討することとした。本研究を進めるに際し,県立広島大学研究倫理審査の承認(第13MH063)を得た。 現在,育児期にある看護職員の職業生活継続に関するレビュー論文を執筆中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概念枠組み,分析枠組みの設定が完了し研究倫理審査の承認を得ており,平成26年度6月を目処にデータ収集ができる見通しが立っているため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度 6月データ収集,7月分析,8月~学会報告および論文執筆
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
昨年度は分析枠組み,研究倫理審査の受審まで完了した。 今年度,育児休業明けの看護職員が多いと推測される4月から起算して3ヶ月以降に彼女らの職業継続意思と職業生活上の自律について検討する予定である。実証研究が行われるのが今年度であり,学会報告も今年度に延期されている。 6月まで 調査票検討,調査依頼 7月~9月 調査 10月 分析,執筆
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