2014 Fiscal Year Annual Research Report
インドネシア人看護師の日常生活援助技術の習得度-日本における看護との比較-
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24659965
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Research Institution | Miyazaki Prefectual Nursing University |
Principal Investigator |
小笠原 広実 宮崎県立看護大学, 看護学部, 准教授 (70318153)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | インドネシア / 外国人看護師 / EPA / 異文化看護 / 看護技術 / 日常生活援助 / 看護教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
2年目の成果を、第40回日本看護科学学会学術集会にて発表した。テーマは「インドネシア看護師の看護観を発展させる研修プログラムの開発と課題-自己評価基準に焦点をあてて」である。また看護雑誌「看護実践の科学」Vol.39,No.5,2014に、「EPA来日予定のインドネシア人看護師の看護技術習得度-技のポイントの理解度と目的意識に焦点をあてて-」を発表した。さらに、現地調査に協力を得た 日本・インドネシア経済協力事業協会(JIAEC)の会報に報告し、ホームページにも掲載したことにより、関係者への発信を行なった。 2年間の調査により、インドネシア人看護師は、その教育課程において基礎的な専門知識を学び、技術教育を受けていることが確認できた。しかし、日本における看護の場においては、①高齢化により、高齢者のケアまたは在宅におけるケアが求められている、②予防や健康増進の観点からの看護学的視点が必要とされている、③日常生活の援助は、家族や親族ではなく看護師が行なうことが多く、本人の力を引き出すようなケアが求められている、④特に高齢者は、生活過程の中の文化に影響された生活様式やものの考え方をしている、など日本人の看護をする上で身につけなければならない看護の技術内容が明らかになった。 そこで、3年目の調査では、「日本人高齢者の心に沿った看護・介護をするために-日常生活における異文化理解」「認知症の予防と、生活の質をあげるケア」のテーマで、パワーポイント資料を作成し、試験的にセミナーを開催し、その効果をアンケート調査により評価した。その結果、9割以上の参加者が、大変良く理解できたと回答し、特に「食文化の違い」「日本人特有のものの考え方」「コミュニケーションのとり方の特徴」に関して特に学びになったとの反応を得た。また、さらに日本の生活習慣や考え方に疑問がわき、関心が深まっていることが確認できた。
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