2013 Fiscal Year Research-status Report
特定看護師へのクラウド型Advancedフィジカルアセスメント教育ツールの開発
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24659975
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Research Institution | Seirei Christopher University |
Principal Investigator |
藤井 徹也 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 教授 (50275153)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠崎 惠美子 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 准教授 (50434577)
中山 和弘 聖路加国際大学, 看護学部, 教授 (50222170)
国府 浩子 熊本大学, その他の研究科, 教授 (70279355)
酒井 一由 藤田保健衛生大学, 医療衛生学部, 准教授 (90215583)
原 好恵 椙山女学園大学, 看護学部, 講師 (20441397)
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Keywords | フィジカルアセスメント / 特定看護師 / 教育ツール |
Research Abstract |
地域医療支援病院の看護師を対象として、「呼吸器系・循環器系(以下:呼吸・循環)」「脳神経系・骨格筋系(以下:神経・骨格筋)」「消化器系・口腔(以下:消化器・口腔)」の3つの視点からフィジカルアセスメントに必要な知識と実践について質問紙調査を行った。「呼吸・循環」120名、「神経・骨格筋」120名、「消化器・口腔」107名について、分析を行った。「呼吸・循環」では、「呼吸に関する神経」が“わからない”と“なんとなくわかる”が56.7%であった。「神経・骨格筋」では、「脳神経の名称」が“わからない”と“なんとなくわかる”が66.6%、「脳神経の機能」が“わからない”と“なんとなくわかる“が73.3%であった。また、「顔面神経麻痺」に関する知識では“わかる““他者へも指導できる“が78.4%であった。一方で、「第3・4・6神経」の知識では、58.3%が“わからない”と“なんとなくわかる“と回答し、実践においても“実践できない““なんとなく実践できる“が、66.7%であった。「消化器・口腔」の「唾液腺の支配する神経」について、“わからない”と“なんとなくわかる“が73.4%であった。一方で「唾液の量」は、“わかる““他者へも指導できる“が、52.4%であり、「唾液量の観察」の実施は51.4%が“実践できない““なんとなく実践できる“と回答していた。各器官系において支配神経などの知識が不足しており、そのことにより、フィジカルアセスメントの実践も行われない傾向であった。不足した知識を補うためのデータ配信のクラウドの骨子を作成し、その運用が可能であることを確かめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
目的1として計画していた「臨床看護師が実践しているフィジカルアセスメント内容の把握」については、実施と分析を終え発表・公表の準備を実施しており、予定通りに進んでいる。目的2の「看護系大学院の専門看護師課程でのフィジカルアセスメント内容の把握」および目的3の「 Advanced フィジカルアセスメント教育に必要な教育内容と教授するために必要な知識の抽出」について、仮)特定看護師教育が見込んでいたよりも増加しておらず、質問紙による調査をどのように進めるか研究者間で検討し、方向性を導いた状況にあり、調査実施が行えていない。ただし、対象を24年度以前に開講した専門看護師課程すべての課程に広げ、その課程でフィジカルアセスメント担当者を対象に検証することと、具体的な質問項目について、国内外の書籍・文献やインターネットからの情報に加えて、目的1での結果を含めた①フィジカルアセスメント教授内容、②教育担当者の属性、③専攻・受講する際に最低限必要と考える知識、④教授に関する問題点などの細項目については作成を終えている。また、目的4の「 Advanced フィジカルアセスメント教育に必要な教育内容と教授するために必要な知識についての評価を行う」については、専門看護師課程でのフィジカルアセスメント担当者が、非常勤であることが多いことが把握されたため、クラウドを活用した評価を実施するためのツールを作成した。
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Strategy for Future Research Activity |
(今後の推進方策) 目的1の「臨床看護師が実践しているフィジカルアセスメント内容の把握」については、実施と分析結果を複数の学術集会で発表し、同時に投稿予定である。目的2の「看護系大学院の専門看護師課程でのフィジカルアセスメント内容の把握」目的3の「 Advanced フィジカルアセスメント教育に必要な教育内容と教授するために必要な知識の抽出」については、対象を24年度以前に開講した専門看護師課程すべての課程に広げ、その課程でフィジカルアセスメント担当者を対象とする調査を実施する。そのための具体的な質問項目については、国内外の書籍・文献やインターネットからの情報および、目的1での結果を含めた①フィジカルアセスメント教授内容、②教育担当者の属性、③専攻・受講する際に最低限必要と考える知識、④教授に関する問題点などとする質問紙を印刷する。研究実施のための倫理審査を受ける予定である。また、目的4の「 Advanced フィジカルアセスメント教育に必要な教育内容と教授するために必要な知識についての評価を行う」については、クラウドを活用した評価を実施するためのツールを作成したため、すでに運用に関する倫理審査を申請しており、承認後、運用開始予定である。開始後4か月後に、本人の同意に伴い利用方法や、知識の有効性の回答を分析しまとめる。まとめた結果を学会発表予定ある。目的1~4の総括について作成を予定している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
目的1の調査についての回答回収が3月となってしまったため、データ入力料や郵送料などの請求が26年度となったこと、目的2・3の調査が実施できなかった為である。加えてクラウドのサーバー管理費や、プログラミングが当初の計画よりも遅れたため、その費用請求がが26年度となったことにより、次年度使用額が生じた。 平成26年度中に、目的1の調査についての回答回収のデータ入力料や郵送料およびクラウドのプログラミング代について使用する。目的2・3の調査にかかる費用については、全国の専門看護師養成課程を有する大学院への質問紙郵送料と回答の回収費用として使用する予定である。
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