2014 Fiscal Year Annual Research Report
コーチングソフトウェアを用いた「見て、気づき、考える」車椅子移乗技術指導への挑戦
Project/Area Number |
24659977
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Research Institution | Hyogo University of Health Sciences |
Principal Investigator |
増田 富美子 兵庫医療大学, 看護学部, 助教 (20461171)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 なつき 兵庫医療大学, 看護学部, 助教 (40615043)
山田 哲 金沢大学, 学校教育系, 准教授 (00511784)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 基礎看護技術 / 車椅子移乗 / 技術教育 / コーチングソフトウェア / 看護学生 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は研究1と研究2を実施した。 研究1:【目的】看護学生が習得した車椅子移乗技術がどのように変化していくのかを明らかにする。【方法】平成24年度A大学1年生13名を対象に平成24年、25年に引き続き、平成26年8月(5回目)と平成27年1月~3月(6回目)に研究対象者の車椅子移乗技術をVTRと三次元動作解析装置を用いて撮影し、終了後に半構成的面接法を実施した。【結果】全6回の撮影に協力が得られた10名を分析対象とした。統計学的に有意差を認めた項目は、車椅子移乗の立ち上がりから着座までの所要時間であった。評価得点および腰の高さ、重心の高さと移動距離、体幹角度には有意差を認めなかった。内省については時間が経過しても、自身が意識していない内容は振り返りがされない傾向にあった。 研究2:【目的】コーチングアプリを用いた自学自習法の有効性を明らかにする。【方法】平成26年度A大学1年生4名を対象に、コーチングアプリを用いた自己練習を3回実施してもらった。3回の練習前後に、研究対象者の車椅子移乗技術をVTRと三次元動作解析装置を用いて撮影した。【結果】自己練習前後の技術評価得点は統計学的に有意差を認めなかった。練習終了後に実施したアンケートの結果からは、コーチングアプリを用いた自学自習法は、自身の課題の気づきやすさにつながり、練習意欲につながることが明らかになった。 平成25年、26年の研究から車椅子移乗技術習得過程における比較映像を用いた技術指導の有効性は、技術の向上という点では明らかにならなかったが、映像を観て気づくことは自己練習への動機づけにつながることが明らかとなった。また研究1では、看護学生が一度習得した看護技術は何も介入しなければ変化しないことが示唆され、自ら気づき、学習するための方策として、比較映像を活用することの可能性について明らかにしていく必要がある。
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Research Products
(2 results)