2012 Fiscal Year Research-status Report
分子標的薬治療を受ける進行非小細胞肺がん患者のスキンライフケアプラットホーム開発
Project/Area Number |
24659980
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
石川 洋子 旭川医科大学, 医学部, 特任助教 (30550660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱田 珠美 旭川医科大学, 医学部, 教授 (00374273)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 皮膚障害 / 皮膚障害の体験 / スキンライフ |
Research Abstract |
平成24年度の本研究は、分子標的薬治療を受ける進行非小細胞肺がん(進行NSCLC)を持つ人の皮膚障害の経験を明らかにすることを目的とし、進行NSCLCを持ち、分子標的薬治療を受け、皮膚障害が出現した経験を持つ人6人を対象に、皮膚障害の状況と日常生活の影響についてインタビューガイドを用いた半構成的面接を実施し、同日症状とその深刻さ:MDアンダーソン症状評価表日本語版(13項目)+進行NSCLC症状モジュール(9項目)、計22項目、QOL:EORTC QLQ-C30, EORTC QLQ-LC13日本語版、計43項目からなる質問紙の回答を得た。現在、継続比較分析とインタビューを並行しており、記述データの分析にグラウンデッド・セオリーアプローチ(GTA)を用いて分析している。 進行NSCLCを持つ人は、<痛み・痒みを伴う皮膚症状><不快な皮膚症状><皮膚症状に纏わる不自由さ、不便さ>などを認識し、皮膚症状による<苦痛や不快感を解消するための自分流の工夫>を繰り返す体験をしていた。<苦痛や不快感を解消するための自分流の工夫>のプロセスには、<繰り返す皮膚症状>に悩み、<効果を感じない皮膚治療>に対する疑念を抱いていた。そのプロセスにはまた<治療に対する期待>や<治療薬を止めることに対する不安>を感じ、双方複雑に影響しあいながら、<がんと付き合って生きていく>視点を獲得していた。 上記の分析は、研究協力者6人のインタビューの継続比較分析過程であり、今後データ数を増やしつつ、概念を精査する必要がある。また研究協力者の特性や質問紙から得られた回答結果を加え、さらなる分析が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成24年度の研究計画の目的は、分子標的薬治療を受ける進行NSCLCを持つ人の皮膚障害の体験を記述し、基本モデルの検討とアセスメントツール(案)を作成することであったが、現段階ではそのための十分なデータが不足しており、継続比較分析とインタビューを並行して行っている段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
遅れている第1段階の研究目的の達成:分子標的薬治療を受ける進行NSCLCを持つ人の皮膚障害の体験を明らかにするためのデータ収集ならびにGTAによる分析を行い、アセスメントツール(案)の作成を進めると同時に、第2段階のスキンケアエビデンスに基づいたシステマティックレビューを行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
文献レビューのための書籍購入費用、研究者との打ち合わせ費用、研究成果を発表するための国内学会参加旅費、データ入力作業など研究補助に関する謝金に使用する。また平成24年度に作成したWebサイトを維持する費用に使用する。
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Research Products
(1 results)