2014 Fiscal Year Annual Research Report
慢性閉塞性肺疾患患者のセルフモニタリングによる運動療法支援プログラムの開発
Project/Area Number |
24659982
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
漆坂 真弓 弘前大学, 保健学研究科, 講師 (70326304)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 慢性看護 / 運動支援 / 慢性閉塞性肺疾患 / セルフモニタリング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、慢性閉塞性肺疾患患者への外来における療養支援の一つとして、活動量計を用いて患者自身が日常の身体活動をセルフモニタリングすることで、自分の状態に見合った運動量や生活動作を設定・調整することを促進し、生活の質の向上に寄与することを目指すものである。 平成24・25年度は対象となる慢性閉塞性肺疾患患者(22名)の体力及び呼吸状態を考慮し、呼吸機能及びADL、QOLについて把握するとともに、予後に影響する因子の一つである栄養状態について評価(安静時代謝量)を行った。結果、外来に通院している慢性閉塞性肺疾患患者の安静時代謝量は亢進しておらず(測定した安静時代謝量RMRm/予測した安静時代謝量RMRe:107.3%)、また体型も標準であり(体格指数BMI:21.4)、筋肉量も維持されていた(除脂肪量指数FFMI:17.9)。慢性閉塞性肺疾患患者は、生活の1日の過ごし方(予定)や食欲、体調に合わせ分割して食事を摂り、冬の雪かき等体力を必要とする動作は家族に依頼しながら、自分の体調に合わせて、できることは自分で行いながら日常生活を過ごしていた。また、介護支援サービスを利用し無理なく日常生活を過ごしていた。 平成26年度は、身体活動をセルフモニタリングする項目について検討した。結果、1)活動・仕事(活動内容・時間・量、仕事又は労働内容、社会参加、交通手段など)、2)食事(食事回数、食事内容、摂取量、食欲、食事への配慮など)、3)休息(睡眠時間と質、疲労、余暇など)、4)療養行動(通院、服薬、感染予防行動など)、5)家族の支援(生活のサポート)、6)介護支援サービスの利用が項目としてあがった。外来に通院している慢性閉塞性肺疾患患者は、これら項目を通して自身の身体活動をモニタリングし、自分の状態にあった活動に調整していることが示唆された。
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