2013 Fiscal Year Research-status Report
育児支援・少子化に資する地域愛着形成プログラムの開発
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24659997
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
古川 照美 弘前大学, 保健学研究科, 准教授 (60333720)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 貴人 弘前大学, 教育学部, 准教授 (20369755)
深作 拓郎 弘前大学, 生涯学習教育研究センター, 講師 (40389804)
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Keywords | 看護学 / 社会系心理学 / 社会教育学 |
Research Abstract |
本研究では、「地域愛着」と、親になることで発達する人格特性である「親性」の発達の関連、「地域愛着」と子育てのイメージである「育児観」の関連を視野に、育児中の者(育児当事者)が、近い将来親になる者(育児親予備群)と主体的に交流することを主軸とした教育学的介入プログラムを開発する。介入プログラムによって両者の地域愛着が高まり、育児観が良好となり、親性が発達するか、向社会性が高まるかについて、量的・質的に分析し、介入プログラムの効果評価及び妥当性を検証する。それらをもとに、地域活性化につながる、新たな育児支援・少子化対策に資する教育プログラムの開発に示唆を得ることを目的としている。 平成24年度は「地域愛着」と「親性」の発達の関連、「地域愛着」と「育児観」の関連、子育てと向社会性の関連などについて、文献及び関連学会において情報収集を行い、それらをもとに介入プログラム試案の作成を行った。介入プログラムをプレ試行した結果、ベースラインにおける「地域愛着」「親性」「向社会性」の測定が、地域特性の違いや対象者の特性に左右されることが予測され、困難であることが明らかとなった。そこで地域特性を考慮した「地域愛着」「親性」「向社会性」の測定を行うため、複数の研究フィールドの確保、研究フィールドでの研究協力者に対する地域特性の情報収集のための確認、測定尺度の考案を行った。平成25年度は、これらをもとに2年計画でこれまでの調査フィールド以外に2か所確保し、ベースライン調査に着手した。また、育児当事者に対する質的調査を実施した。さらに、平成25年6月から7月にかけて実施した調査に関する分析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度の研究において、「地域愛着」「親性」「向社会性」が地域特性に左右する可能性が示唆されたことにより、介入前のベースライン調査の必要とプログラムの見直しが必要となった。しかし、25年度内に研究地域の確保や研究協力者との打ち合わせ、及びベースライン調査の測定尺度を作成し、調査が実施され、介入プログラムの検討を開始した。また、調査結果の一部を分析し、26年度に学会発表を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
フィールドにおける調査を継続する一方で、25年度に実施した調査の分析をすすめる。介入プログラムの実施を受け入れる調査フィールドは確保されたが、対象者数が確保されない場合の対応について、共同研究者、研究協力者らと検討しすすめていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究計画に変更が生じたことから、平成25年度に介入プログラムの実施が困難となり、プログラムに使用する物品等の購入は、次年度に行う予定である。 フィールドとの調整が整い次第、プログラムに使用する物品等の購入を行う。また、研究成果を学会で発表するための旅費として使用する。
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Research Products
(2 results)