2012 Fiscal Year Research-status Report
NICUを退院した子どもをもつ親の親子関係形成過程における思考と感情の検討
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24659999
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
安藤 晴美 山梨大学, 医学工学総合研究部, 講師 (20377493)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 家族看護学 / 子ども虐待 |
Research Abstract |
NICUを退院した子どもをもつ親の妊娠中、出産、育児経験から親子関係を築いてきた過程を理解するとともに、その過程の時々でいかなる思考や感情を抱いてきているのかを考察し、子ども虐待の予防を目指した親子関係形成への看護職者としての支援の方法を明確化することを目的として取り組んでいる。 研究依頼の段階で難航しており、現時点で研究を行うことへの承諾が得られた施設は一つもない。 現在、研究依頼を進めている一施設では、病院グループを統括した看護部長および依頼した施設の総看護師長の承諾が得られていな状況である。総合周産期母子医療センター(NICU・GCU)のセンター長兼小児科教授(医師)、副センター長兼副総看護師長、GCU看護師長に研究の協力者となっていただくことの調整ができたところであり、依頼施設内の倫理審査を受けられるように準備を進めている。平成25年度5月の倫理審査の結果次第で研究実施の諾否が決められる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究依頼施設からは、部外者による患者の親を対象とした研究であることに難色を示される。また、研究目的に使われている「子ども虐待」という言葉に強い抵抗感を示される。 現在、研究協力の依頼をしている施設では、院内の倫理審査を受けるように求められており、5月の倫理審査を受ける段階である。すでに倫理審査の事前審査を受け訂正箇所はあるが本審査を受けられる結果をいただいた。事前審査のコメントに従い、追加および訂正を行い、申請書類を再提出した。また、倫理審査の承認が得られ次第データ収集ができるように研究協力施設(NICU)へ出向き、看護師長や外来看護師に協力をいただいて面接の対象者を選定する準備を同時に進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究依頼施設からは、研究目的に用いられている「子ども虐待」という言葉に強い抵抗感を示される。研究対象者への依頼文書を始め、種々の書類において「虐待」という表現を最小限に留め、研究目的を達成できるように努めていく。また、研究の依頼の際には、依頼施設のNICUの管理者へ共同研究者となっていただくことも前提として進めていく。 データ収集においては、計画段階では対象を「NICUを退院して1年以内のフォローアップ外来に通院中の子どもをもつ親」としていたが、NICU退院後約3か月時点でデータ収集のための約束を取ることへ変更する。また、病棟看護師長または外来看護師より、フォローアップ外来の受診時に研究実施者を紹介していただく方法から、研究実施者が研究依頼施設へ出向き、子どもがNICU入院中であるうちから親との関わり合いをもち、子どもの退院前に対象者の承諾を得る方法へ変更する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度の計画としては、研究依頼施設への交通費、また、データ収集開始に伴い、面接データの文字起こし、12,000円/60分相当の業者依頼分の支出が見込まれる。加えて、対象者1名当たり2,000円相当の謝礼、必要に合わせて面接時のベビーシッターの人件費10,000円/日などを考えている。
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