2013 Fiscal Year Research-status Report
NICUを退院した子どもをもつ親の親子関係形成過程における思考と感情の検討
Project/Area Number |
24659999
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
安藤 晴美 山梨大学, 医学工学総合研究部, 講師 (20377493)
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Keywords | 家族看護 / 子ども虐待 |
Research Abstract |
NICUを退院した子どもをもつ親の妊娠中、出産、育児経験から親子関係を築いてきた過程を理解するとともに、その過程の時々でいかなる思考や感情を抱いてきているのかを考察し、子ども虐待の予防を目指した親子関係形成への看護職者としての支援の方法を明確化することを目的として取り組んでいる。 研究依頼の段階で難航しており、現時点で研究を行うことへの承諾が得られた施設は一つである。そこでは平成25年度6月の倫理審査の承認を得ることができたため、現在データ収集を行い、一部の分析に取り掛かっている。引き続き、もう一施設から協力が得られるように、研究協力への協力依頼の打診および説明を行い、理解を求め、対象者の確保に努めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究協力を依頼している施設からは、部外者による患者の親を対象とした研究であることに難色を示される。また、研究目的に使われている「子ども虐待」という言葉に強い抵抗感を示される。加えて、依頼している施設のNICUの看護の評価をされるのではないかというイメージからも研究の実施に至る承諾を得ることは容易なことではない。
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Strategy for Future Research Activity |
研究協力を依頼している施設からは、研究目的に用いられている「子ども虐待」という言葉に強い抵抗感を示される。研究対象者への依頼文書を始め、種々の書類において「虐待」という表現を最小限に留め、研究目的を達成できるように努めていく。また、研究の依頼の際には、施設のNICUの管理者へ共同研究者となっていただくことも前提として進めていく。 データ収集においては、現在探しているもう一か所の研究協力施設では、フォローアップ外来受診中の対象者へ直接協力依頼できるように外来看護師から受診時に研究実施者を紹介していただく方法も取り入れて依頼をしていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
承諾を得た研究協力施設への旅費の利用額が少ないこと、データ収集時の施設として借用できる会議室なども想定していたが、研究協力施設内でのデータ収集のため支出がないこと、これに伴いベビーシッターなどの協力者への依頼をしていないため人件費が発生していないことなども理由としてあげられる。 大きな理由としては、現時点ではデータとして収集した録音データの文字起こしを業者へ依頼していないためである。 現在手元にある音声データの文字起こしを行う業者への依頼を次年度に行うため、予定通りの使用額になると考えられる。文字起こしには12000~21000円/60分の費用を要し、対象者からの約60分前後の録音データが20名程度分あるため、残額の大部分を使用することとなる。
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