2015 Fiscal Year Annual Research Report
分離型里帰り分娩におけるビデオ会話の家族サポートへの効果の検討
Project/Area Number |
24660001
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
古川 亮子 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (90300095)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 分離型里帰り分娩 / 父子愛着 / 夫婦関係 / 夫婦の会話 / ビデオ会話 / 産後サポート |
Outline of Annual Research Achievements |
研究参加に当たっては81件の問い合わせがあり、最終的には27組の参加(夫・妻・家族サポーター1名が1組として計81名)があった。 里帰り分娩の決定者はほとんどが妻であり、里帰り分娩を選択した主な理由としては、「サポートの問題」と「妻の要因(妻の希望や安心感を求めるなど)」が挙げられていた。里帰り分娩の期間は平均約98日、里帰り分娩中の夫の訪問は平均約8回、里帰り分娩の終了時期の平均は産後約2ヵ月であった。里帰り分娩の満足度を5段階評価(非常に満足している・満足している・どちらでもない・満足していない・とても満足していない)で表してもらったところ、非常に満足している・満足している割合は、夫は約81%、妻は約85%、家族サポーターは約93%であった。次回妊娠時に里帰り分娩を希望するかについては、夫の約70%、妻の約78%が希望しており、家族サポーターの約96%が里帰り分娩を受け入れてもよいと回答していた。 参加者27組のうち、研究の問い合わせ順にランダムに14組を対象者グループ(TG;里帰り分娩で別々に暮らす夫婦でビデオ会話を利用しながら里帰り分娩中の日記をつけてもらう)、13組を非対象者グループ(CG;里帰り分娩で別々に暮らす夫婦で里帰り分娩中の日記をつけてもらう)とし、里帰り分娩中のビデオ会話利用の効果を父子愛着形成と夫婦関係と夫婦の会話の満足度から検討した。縦断的に妊娠中の里帰り分娩開始時(または研究参加時)、産後1ヵ月時、産後6ヵ月時、産後12ヵ月時の父親の対児感情においてTGとCGの間には違いはみられなかった。両群において、夫婦関係と夫婦の会話の満足度には有意に比較的強い~強い相関が認められた。縦断的には妊娠中の里帰り分娩開始時(または研究参加時)、産後1ヵ月時、産後6ヵ月時、産後12ヵ月時の夫婦関係と夫婦の会話の満足度において、TGとCGの間には違いはみられなかった。
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