2012 Fiscal Year Research-status Report
子ども虐待防止のため配偶者間DVのアセスメントと支援プログラムの構築
Project/Area Number |
24660004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
谷 洋江(出口洋江) 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (60253233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 浩子 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (80403682)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 子ども / 虐待 / 予防 / 支援プログラム |
Research Abstract |
子どもの虐待防止のために周産期において配偶者間DVのアセスメントや支援は十分ではない。本研究では、子ども虐待防止のための周産期における配偶者間DVのアセスメントと支援プログラムを構築するものである。 平成24年度は、周産期におけるアセスメント方法の確立のために、周産期における配偶者間DVのアセスメント状況と課題、3歳未満の児童相談所への通告事例における配偶者間DVによる心理的虐待の実態を明らかにした。 研究1:産科外来において妊婦が記入する「子育ての準備はできていますか?」の記載内容の分析から、妊婦自身による配偶者間DVの相談はほとんどなく、妊婦のDVの自覚、相談体制の課題が明らかとなった。 研究2:助産師外来で勤務する助産師へのインタビューからは、妊娠という慶事の状況の中でDVについて話をすることへのためらい、夫婦での受診の場合の妊婦のみと話をすることの困難さ、プライバシーを確保できる場所の問題等が明らかとなったが、今後さらなる分析が必要である。 研究3:A県内の3才未満の通告事例の分析から、DVによる心理的虐待は他の虐待分類に比較して月齢が低いこと、通告経路は警察、主な虐待者は実の父親であることが明らかとなった。 以上のように配偶者間DVのアセスメントの実態、課題等が明らかとなり、平成25年度に作成するアセスメントの方法の基礎的資料が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究実績として、研究1~3に予定通り取り組めている状況にある。研究1と3については順調に実施でき、成果を学会で発表することもできた。しかし、研究2については、研究対象者の日程調整等に時間がかかり、データ収集が遅れた、そのため、分析途中となっている。次年度には成果を学会で発表予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度の結果をもとに、助産師外来における配偶者間DVのスクリーニングのための調査項目、助産師外来における面接内容や項目を検討し、アセスメント方法を試作する。 DV対策と支援に関する文献検討、および徳島県内での支援の実際を専門家会議により明らかにし、周産期における支援プログラムを構築する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度は、専門家会議の開催が予定されており、講師謝金、通信運搬費、データ入力の補佐の費用とする。アセスメントの補助としての心理検査用紙としてPSI,エジンバラうつスケールが必要であり研究費を使用する。日本子ども虐待防止学会での成果発表および資料収集のための出張旅費に使用する。 次年度の繰越額は平成24年度に分析途中となっているデータの、データ入力の補佐に使用する予定である。
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Research Products
(3 results)