2014 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの生体移植ドナーとなった親のレジリエンスを育む看護介入の検討
Project/Area Number |
24660019
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
河上 智香 東邦大学, 看護学部, 准教授 (30324784)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
出野 慶子 東邦大学, 看護学部, 教授 (70248863)
小川 純子 淑徳大学, 看護栄養学部, 准教授 (30344972)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 子ども / 生体移植ドナー / レジリエンス / インタビュー |
Outline of Annual Research Achievements |
1963年世界で初めての肝臓・肺移植が行われ、日本では1964年に生体腎移植や肝臓移植、1975年に骨髄移植が実施された。日本の移植医療はほぼ世界と同時に開始されるも、脳死判定が慎重に審議され、特に小児領域における移植は、主に肉親をドナーとした生体移植が主流であるという特徴がある。親族内に同時期にドナーとレシピエントという患者を抱える生体移植は、移植前後において家族が混乱や不安といった様々な危機に直面するため、家族関係が変調し、子どもにとっての安全基地としての役割を果たせない可能性が高まることが予測される。しかしわが国の移植医療に関する研究は、医学的見地から行われたものが多く、ドナーとなった親の体験過程を明らかに看護研究は少ないのが現状である。 本研究では、生体移植という治療を選択する子どもをもつ親の心の心理過程を解明し、肯定的な適応(レジリエンス)を促進するための効果的な看護介入への指針を得ることを目的としている。研究はインタビュー手法を用いて行い、研究協力依頼をする研究参加者が限定されると予想され、体系的かつ十分に倫理的に配慮した聴き取りを行うため、事前に十分な準備期間をとり、関連学会などから最新の情報を得ながら研究方法をメンバー間で細密に整理し確認した。 最終年度には、平成24年度に作成したインタビューガイドをもとに、インタビュー調査と分析を引き続き並行させ、得られた内容は国内外の研究報告と比較検討し、新たな研究成果の確保に努めた。研究結果は従来通り国内外の関連領域で発表を行っている。現在は、本研究で得られた知見をもとに、学会誌への投稿準備を進めている段階である。
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Research Products
(3 results)