2013 Fiscal Year Annual Research Report
GPS機能付きカメラを利用したタイ地域保健データの時空間データベース化の検討
Project/Area Number |
24660035
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
太田 勝正 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60194156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 正一郎 京都大学, 地域研究統合情報センター, 教授 (50218616)
松田 正己 東京家政学院大学, 現代生活学部, 教授 (90295551)
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Keywords | 地理情報システム(GIS) / データストレージ / タブレット端末 / 地域保健活動 / 保健師 / GPS情報 / 画像 |
Research Abstract |
平成25年8月に,前年度の成果についてタイの研究協力者に報告を行い,その結果を踏まえて地域保健活動に役立つデータベースのあり方について検討を行った。その結果,地域看護師(CHN)とヘルスボランティア(HV)の関係と役割の実情に基づき,本研究においては第一義的にCHNの日常地域保健活動に役立つものを,現場の意向とニーズを踏まえながら完成させることを最終目標とした。したがって,HVとの情報共有の促進を目的としたデータベースの検討については,前年度の現地調査時に開発したものが最終版となる。本年度は,そのデータベースを構成する項目の中から,CHNがその専門性に基づいて日常地域保健活動の中で収集し,活用したいと考える情報項目を精選もしくは追加し,それらを効率よく入力できるようなデータ書式と入力方法を備えたシステムの開発を行った。前年度と同様にiPadを入力端末として用いている。現地調査のフィールドは,タイ東北部のコンケン県である。平成26年3月に,まず,1つのプリマリーケアユニットPCUの3名のスタッフと複数回にわたる事前の実用性,有用性の検討を行い予め準備していたシステムに改良を加えた。その後,4つのPCUにおいて,10名のCHNと5名の公衆衛生担当者などを対象に(平均年齢44才,平均経験年数22年で,それぞれ週に2~4件の家庭訪問を担当している),試用テストとシステムの評価に関するインタビュー調査を行った。なお,今回は,住民の中の主要なターゲットグループである糖尿病,脳卒中,高血圧,結核,腎不全,母子保健の問題を持つ住民の内,糖尿病用のテンプレートを上記の事前検討を通じて準備し,それを用いて調査を行っている。その結果,システムユーザビリティスケールSUSの評価で,平均的な満足度と言われる68点(最高82.5点,最低55点)が得られ,このシステムが(1)使いたいと思わせる,(2)使いやすい,(3)良くできたシステムであることが確認された。
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Research Products
(14 results)