独居・夫婦世帯の高齢がん患者と家族が直面する課題の明確化と支援モデルの構築

2012 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 24660042
• Research Category: Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
• Research Institution: Dokkyo Medical University
• Principal Investigator: 増田 元香 獨協医科大学, 看護学部, 准教授 (60284642)
• Project Period (FY): 2012-04-01 – 2015-03-31
• Keywords: 高齢者 / がん / 独居 / 高齢者世帯 / 看護

Research Abstract

本研究は独居または高齢者夫婦世帯の高齢がん患者が、療養生活を送るうえで抱える困難や不安、課題、求めている看護ケアを明らかにすることを目的としている。高齢者が、がんの療養生活を送るうえで重要な意思決定を行う場面になることが想定される時期として、経過を3期に分け、それぞれの特徴を明らかにする。平成24年度は文献検討を進め、高齢者と家族のインタビューの準備を進めてきた。文献検討では、「独居」「高齢者夫婦世帯」「がん」「高齢者」「看護」「療養生活」「意思決定」などをキーワードに現在まで行われてきた事例研究をはじめとする先行研究を検討し、研究の枠組みを検討した。当初の計画ではがんが発見された病期初期の段階の高齢者とその家族にインタビューを考えていたが、研究フィールドと考えていたところが諸事情で研究協力を得られにくい状況となったこと、異動となったことが重なり、現在インタビューは進んでいない。そこで、研究協力を得られるフィールドを探索中である。
本研究は、がん罹患率が高齢なるほど高率となる傾向があることを重要視し、今後さらに高齢者が増加するわが国において、認知症や加齢に伴い増加する他の症状、疾患等とともに十分な対策が必要となる分野の研究であると考えている。特に高齢者ががんを罹患することは、身体的、心理的な影響ばかりではなく、ＱＯＬに大きく影響を与える要素が多い。治療方針の決定や経済的な負担、サポート体制などに多くの課題を抱えたままに療養生活を送っている高齢がん患者と家族、特に増加している独居と高齢者夫婦世帯に着目し現状を早期に明らかにし、早期対策につなげられる研究が必要である。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

研究フィールドと考えていたところが諸事情で研究協力を得られにくい状況となったこと、異動となったことが重なり、現在インタビューは進んでいない。

Strategy for Future Research Activity

現在、研究協力を得られるフィールドを探索中である。次年度以降に予定していた計画とともに進められるよう研究計画の修正を検討している。今年度からの繰越金と事件度予算を合わせて有効に活用したい。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

研究フィールドを確保し、インタビューを実施し、逐語録データの作成、分析を進めたい。