2015 Fiscal Year Annual Research Report
新人保健師のための訪問指導技術・能力の評価ツールの開発
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24660043
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Research Institution | Bunkyo Gakuin University |
Principal Investigator |
稲毛 映子 文京学院大学, 保健医療学部, 准教授 (00315673)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 公衆衛生看護 / 看護技術 / 保健師 / 母子保健 / 訪問指導 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、前年度から引き続き質問紙調査の分析を行った。訪問指導を初めて体験する時期は、1か月目に60.7%の者が体験していた。自身の新任期の訪問指導に対する先輩保健師の同行があったとするものは189名(75.6%)、同行回数の平均3.6回であった。これに対し、新任期の訪問指導に対する先輩保健師の同行が何回程度あるとよいとおもうかという問いに対し平均5.8回、さらに乳児家庭訪問については平均4.2回との回答であった。新生児・乳児家庭訪問観察項目について、自信をもってできるという回答が30%未満だった項目は165項目中28項目で、モロー反射や非対称性緊張性頚反射あるいは姿勢といった神経学的観察項目、そけいヘルニアの有無など陰部の観察、開排制限などの股関節脱臼の有無であった。また、自信をもってできるという回答が50%未満であったものに、大泉門計測、斜視などの頭部・顔貌等の観察や、皮疹や母斑の観察、母親の乳房・乳頭異常の有無、産後の性生活に関する聴取等であった。 原始反射や股関節脱臼等の異常の有無は医療機関で行っているという理由で省略されることが多いため、乳児および母親の身体面の観察項目について自信ない項目が多い。新任期~中堅の比較的若い年代の保健師から、「子育て経験がないため観察や指導に自身が持てない」などの自由記載が複数あった。家庭訪問では先輩の同行指導を増やし、特に乳児の家庭訪問については、観察・指導技術を確認していくことの必要性が示唆された。 同行訪問調査・グループインタビュー調査については、調査協力者との訪問日程の調整がつかず実施できなかった。
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