2014 Fiscal Year Annual Research Report
ブラジル人児童の健康課題に関する実態:児童と保護者の生活様式に焦点化して
Project/Area Number |
24660049
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Research Institution | Gifu College of Nursing |
Principal Investigator |
鈴木 里美 岐阜県立看護大学, 看護学部, 助教 (00448698)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 訓枝 岐阜県立看護大学, 看護学部, 講師 (90448697)
世一 和子 岐阜県立看護大学, 看護学部, 准教授 (90625964) [Withdrawn]
日比 薫 岐阜県立看護大学, 看護学部, 准教授 (70742998)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ブラジル人児童 / 健康 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ブラジル人児童がどのような心身の健康課題をもっているのか、児童と保護者の生活様式を把握し児童の健康に影響する背景要因を捉えることで実態を明確にする。 公立小学校において児童15名を対象に健康調査を行い、面接調査は児童15名とその保護者14名に実施した。健康調査では、中等度肥満は2名、視力低下は10名、歯科の定期観察は10名が必要であった。児童の面接調査結果では、好きな食べ物は肉類、油っこいものが多く、嫌いな食べ物は野菜、魚類が多かった。朝食が孤食あるいは欠食の6名は、22時の就寝が3名、7時以降の起床が4名で、朝食時には1名の母親が夜勤、3名の母親と父親がすでに出勤し、自宅にいる場合も家事や出勤の準備で一緒に朝食を摂取していなかった。夕食は欠食がなく家族と共に摂取していたが、20時30分以降が多かった。保護者が食事で気をつけていることは、栄養バランスを考え、野菜を食べるための工夫をすることであった。 児童の身体症状は14名にあり、集中できない、頭が痛い、夜眠れない、お腹が痛いが多かった。10名の児童は、学校生活がとても楽しく、その理由に友人関係、遊ぶこと、勉強することをあげていた。保護者の2名が児童の健康状態は良好でないと捉え、食べ物やストレス、仕事で帰宅が遅いことが影響していると考えていた。 朝食時は両親が出勤し孤食であるが夕食は家族とともに摂取し、家族間のコミュニケーションを大切にしていると考えられる。夕食時間の遅れが就寝や起床時間を遅らせ、睡眠不足や欠食状態になり、集中できない、頭が痛いという身体症状を引き起こしている可能性がある。その背景には保護者の就労状況の影響が推測される。また、ほとんどの児童に身体症状が見られたが、友人と遊び勉強ができる学校が好きな児童が多いこと、夕食を家族と共に過ごし話をしていることから、ストレスによる影響が軽減されているのではないかと考えられる。
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Research Products
(1 results)