2014 Fiscal Year Research-status Report
向老期にある認知症者と家族介護者のための教育プログラム開発に関する研究
Project/Area Number |
24660066
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Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
小野塚 元子 京都橘大学, 看護学部, 専任講師 (30449508)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
家根 明子 奈良学園大学, 保健医療学部, 准教授 (70413193)
北村 隆子 敦賀市立看護大学, 看護学部, 教授 (10182841)
深山 つかさ 京都橘大学, 看護学部, 助教 (70582865)
鈴木 久義 京都橘大学, 看護学部, 助手 (10638167)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 若年認知症 / 認知症カフェ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,向老期にある認知症者とその家族のQOLの維持・向上のための教育プログラムを開発しその効果を検証することである. 1.今年度も①A府認知症の人と家族の会の主催するつどい,②B市の認知症カフェに継続参加し,本人,家族と関わりをもち,関係構築に努めた結果,よりなじみの関係になることができている.また,ニーズ調査についても,計画を進めている.2.本人,家族に関わる専門職からも,間接的に本人,家族のニーズ把握に関する情報を得るとともに,本人,家族が臨む関わりのあり方について,認知症カフェでの専門職のミーティングから分析した.分析の結果,専門職の支援には2つの側面を有することが明らかとなった.1つは,初期認知症者の家族が有する当事者とは異なる緊張感を緩和し,言語化を促すように専門性を駆使して,当事者との円滑な関係を構築するという側面である.もう1つは,専門職として,構えるのではなく,当事者や家族と対等な関係の中で,その場を一緒に楽しみ,共有するという側面である.3.2014年3月にスウェーデンの先進的な介護システム現場の見学を通して,認知症ケアの実践に示唆を得ることができた.スウェーデンの典型的な中都市であるA市で認知症高齢者のケアに携わっている看護職と福祉職のインタビューを通して,認知症ケアで大切にすべきことは,当事者が楽しく過ごし,自立した生活を送ることができるようケアすること,職員全体に対する一環した認知症ケアの教育により質の高いケア実践を担保することが重要であった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
向老期にある認知症者とその家族介護者の支援ニーズ把握のためのインタビュー調査について,A府認知症の人と家族の会を通し,協力者にアクセスする予定であったが,アクセスに時間がかかっている.しかし,慎重に行う必要があるため,時間を要してもやむをえないと判断し継続中である.
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Strategy for Future Research Activity |
インタビュー調査から本人,家族の支援ニーズを把握し,専門職の関わりの分析から得られた結果も併せて,支援プログラム作成をしていく.
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Causes of Carryover |
研究協力者とのアクセスに時間がかかっている関係で,2015年度に支援ニーズ把握のためのインタビュー調査を実施するため,研究費の執行計画に変更が生じた.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
1.認知症者本人,および家族介護者に対するインタビュー調査の実施に関する費用 1)研究協力者への謝礼の費用,2)研究に必要な通信のための費用
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Research Products
(3 results)