2012 Fiscal Year Annual Research Report
リポジトリ活用型Just-In-Timeソフトウェア品質モデルの開発と評価
Project/Area Number |
24680003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
亀井 靖高 九州大学, システム情報科学研究院, 助教 (10610222)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | Just-In-Time / ソフトウェア信頼性 / バグ予測 / リポジトリマイニング / クラウド技術 |
Research Abstract |
本研究では,ソフトウェア変更に対する品質モデル(Just-In-Timeソフトウェア品質モデル)を提案する.JITソフトウェア品質モデルは,ソフトウェアリポジトリマイニング技術とクラウド技術を活用することで,現場の開発者が予測モデルを利用したいと計画したときにすぐに利用できる仕組みを提供する.予測結果をリアルタイムに開発者にフィードバックすることで,本提案は開発者の記憶がフレッシュなうちにバグの修正に取り組むことを可能にする.データの準備期間を必要とせずにソフトウェア変更に対してバグを予測する試みは現時点では存在せず,本研究はこの分野で大きなインパクトを与えるものと思われる.本研究では,「JITソフトウェア品質モデル」の実現を目指し,6つのサブタスクを実施する.各サブタスクは,互いにその成果を利用し合うので,サイクリックに開発を行う予定であるが,平成24年度では,特に下記のサブタスクに注力した. 1.リポジトリの種類に依存しないデータ収集機構と記述言語: 平成24年度は,複数のOSSプロジェクトのコードリポジトリ,及び,バグリポジトリの種類を調べ,どういった機能が存在するかを明らかにした.そのために,プロダクトライン分析を行って,機能を洗い出し,特定のドメインに固有のものと複数ドメインで共通に利用な可能なものに分けた.そして,字句・構文ルールをN項演算子として定義し,リポジトリマイニング用の記述言語(DSL)を開発した. 2.JITソフトウェア品質モデルのためのロバストな特徴量: コードリポジトリ,バグリポジトリ,メールアーカイブ等から自動的に特徴量を計測できる枠組みを目指して,現時点で大きく7つのカテゴリ群(変更者の開発経験,コードの変更目的,予測対象モジュールの過去のバグ混入履歴など)の特徴量を研究開発した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度の研究計画・方法に記載した「研究の目的」をおおむね達成できており,その内容を論文誌,研究会において発表できた.現在,その成果を発展させ,論文誌や国際会議に投稿している段階であり,一定の成果も出ているため,おおむね順調に進展していると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では,研究テーマを推進するために,プロトタイプ型のアプローチを採用し,問題が生じたときには優先順位をつけて対応している.今後も同様のアプローチを採用する予定である.また,国内外の研究会に積極的に参加し,多面的に意見を取り入れることで問題の早期解決を目指す.さらに,研究協力者と隔週で一度程度のテレビ会議システムを用いた進捗報告,及び,意見交換を行う予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24度購入したクラウド環境用システムの補強を行う予定である.また,平成25年度より,バグ混入データのマイニング機構や,品質モデルのためのモデリング技術の開発等を重点的に行う.そのための予測モデル構築用統計ソフトウェアの購入や,ソフトウェア開発用システムの補強を予定している.
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Research Products
(7 results)