2014 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッド型命令パイプラインによる超高電力効率プロセッサの研究
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24680005
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
塩谷 亮太 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10619191)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 計算機システム / プロセッサ・アーキテクチャ / 低消費電力 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は提案するプロセッサの試作と評価,論文投稿などを主に行った.また,新たな要素技術を検討し提案を行うとともに,シミュレータによる評価を行った. 特筆すべき研究実績としては,本研究における提案やこれまでに行った評価をまとめた論文が IEEE/ACM International Symposium on Microarchitecture (MICRO) に採択されたことである.MICRO はマイクロアーキテクチャ分野に関する世界最高峰の国際会議であり,論文の採択は極めて難しいことで知られる.この採択は,本研究における,1. 提案方式が単純な構造により,2. 通常のスーパスカラ・プロセッサよりも高い性能と,3. 大幅に低い消費エネルギーを同時に実現する点が,世界でも一流の研究者達によって実際に認められた点にあると言える. 平成26年度までに行った研究により,提案方式では既に実現できている基本方式に加え,さらに大きな性能向上や低消費エネルギー化を実現できる可能性があることがわかった.これを狙う拡張には2つの方向性がある:1つは提案方式の構造を利用してメモリレベル並列性を抽出し,低消費エネルギーでより大きな性能を達成するものである.もう1つは,提案方式において,さらに消費エネルギーを削減する低消費電力モードを追加し,従来の実行方式と切り替えながら実行する方式である.現在はそれぞれを実現するべく新たな提案の実装と評価を行っている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度までに行った研究により,提案方式の基本部分については評価や検討が完了し,論文が一流国際会議にて採択されるなど,順調に実績が出ているため.
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Strategy for Future Research Activity |
前述したように,平成26年度までに行った研究により,提案方式では既に実現できている基本方式に加え,さらに大きな性能向上や低消費エネルギー化を実現できる可能性があることがわかった.今後はこれを実現すべく,研究を推進していく.
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Causes of Carryover |
予算全体に対し,ごくわずかな金額分の予算が余ったため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度予算と合わせて使用する.
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Research Products
(3 results)