2012 Fiscal Year Annual Research Report
PTSDおよびストレスレベル診断とリハビリを実現するAssessBlockの研究
Project/Area Number |
24680013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
伊藤 雄一 大阪大学, 情報科学研究科, 准教授 (40359857)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ヒューマンインターフェイス / PTSD / ストレスレベル診断 |
Research Abstract |
大きな災害や事故・事件のあと,その体験によるPTSDやストレスが情動として発露する.このような情動のセンシングは,発汗や心拍数,アミラーゼなどといった生理指標を用いたものが多数あるが,測定に時間がかかったり,装置の装着が必要で,近年重要視されている幼児に対する心のケアにおいては負担が大きいという問題がある.そこで本研究では,センサとマイクロプロセッサを内蔵したブロックAssessBlockを開発し,これを積み木遊びの遊具として用い,情動を含むブロックへのインタラクションを記録し解析することで,センシングを意識することなく,非装着に,リアルタイムに幼児のPTSDやストレスレベルを測定し,さらにPTSDの治療へと応用できる技術を確立する.平成24年度はAssessBlockのプロトタイプとして,積み重ねをリアルタイムに検知可能なブロックシステムの実装を行った.積み重ねの検知についてはその有無だけではなく,どの位置にどの角度で積み重なっているかまでを検出可能なものとした.ブロックシステムはハードウェアとソフトウェアからなり,ハードウェアについては表面に赤外線LEDとフォトディテクタを複数並べ,積み重なったブロックと相互に赤外線通信することで積み重ねを検知する.また,ハードウェアとPCはUSBを使用して通信し,積み重ね情報をPCが受け取り,その情報を用いてPC内の組み立て形状モデルを都度更新することでこれを実現した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Assess Blockのプロトタイプとしてハードウェアがほぼ完成しており,当初の予定通り進展していると考えている.しかしながらハードウェアのデバッグなどの細かい調整にはどれ位時間を要するか検討が難しいため,今後も前倒しで実装を進める予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
ハードウェアの性能評価ならびに性能向上を行いつつ,実際の現場においてシステムを利用した被験者実験を行い.システムの開発並びにその評価を行う.また,対外発表も積極的に行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度は実験用のソフトウェアの開発も行う予定であったが,ハードウェアの性能評価に注力したため,次年度に持ち越すこととした.次年度は当該ソフトウェアの開発も含め計画的に使用したい.
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