2014 Fiscal Year Annual Research Report
超高感度プロテオーム解析を用いた新規DNA損傷応答シグナルの解明
Project/Area Number |
24681009
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Research Institution | 独立行政法人医薬基盤研究所 |
Principal Investigator |
足立 淳 独立行政法人医薬基盤研究所, 創薬基盤研究部, プロジェクト研究員 (20437255)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | プロテオミクス |
Outline of Annual Research Achievements |
質量分析計を用いた高感度な翻訳後修飾プロテオーム解析を行うことで、翻訳後修飾を介した新たなDNA 損傷応答シグナルを明らかにすることを目的に研究をおこなった。 平成25年度までに、放射線照射時のリン酸化プロテオーム解析データから、これまでDNA損傷シグナルとの関わりが知られていないリン酸化酵素群の活性化が予測し、これらの酵素群がクロマチン画分に存在すること、インターラクトーム解析により、複合体因子の構成が放射線照射によってダイナミックに変わることを明らかにした。 平成26年度はこれらの酵素群とDNA損傷応答シグナルの関係を明らかにする目的で、酵素群共通の阻害剤で酵素活性を抑えた時に変化するリン酸化基質をリン酸化プロテオーム解析を用いて調べた。リン酸化プロテオーム解析結果を用いてモチーフ解析を行うと、放射線照射の有無に関係なく、阻害剤で酵素活性を抑えた時にSQTQモチーフを有する基質のリン酸化が有意に昂進することがわかった。これらのSQTQモチーフ基質にはNBN、MDC1、CHEK1、H2AX、FANCD2などのDNA 損傷応答シグナル因子も含まれていた。さらにSQTQモチーフをリン酸化することが知られているATM、ATRの活性化を示すリン酸化が、阻害剤もしくはノックダウンによって、昂進することを確認した。これらの知見はATM、ATRの活性化を引き起こす新たなシグナル経路の存在を示唆している。また、これらの酵素群を阻害すると、放射線感受性や化学療法剤(シスプラチン・ドキソルビシン)感受性が上がることもコロニー形成能を指標にして確認されたため、新たな併用療法の開発にも貢献することが期待される。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)