2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24681013
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
小西 正朗 北見工業大学, 工学部, 助教 (90533860)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | バイオサーファクタント / 酵母 / 代謝工学 / ゲノム解析 |
Research Abstract |
MEL生産菌Pseudozyma hubeiensis SY62株のゲノム解析を実施し、得られたデータをアセンブルした結果、160個のcontigを含む74個のscaffoldsにアセンブルできた。ゲノムサイズは約18Mb, G+C contentは56.5%であった。これらは近縁種のUstilago maydisやPseudozyma antarcticaのドラフトゲノム解析結果と比較して妥当なものであると判断できた。Ustilago-大腸菌シャトルベクターpUXV1を用いて、形質転換法を検討した結果、emt1, mac1, mac2, mmf1, mat1遺伝子に対応する配列が得られ、その相同性はそれぞれ77.1, 61.2, 50.7, 77.6, 54.5%であった。アセチルトランスフェラーゼをコードしているmat1の相同性が低く、生産されるMELの分子種の違いを反映しているものと思われた。さらに、エレクトロポーレーション法で遺伝子導入できることを確認できた。U. maydisのMEL代謝遺伝子との相同性により、MEL代謝関連遺伝子を探索した結果、エレクトロポーレーションによる形質転換法において、培養条件を最適化することにより、プロトプラスト化などの前処理を必要としない形質転換が可能であることを明らかにした。現在、GFPを導入したpUXV1を作成し、遺伝子が機能していることを確認している。遺伝子破壊法についても検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ゲノム解析・形質転換法などの条件を確立し、遺伝子破壊法の構築が順調に進んでおり、年度内にデザインドMEL生産手法が確立できる見込みがあるため。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、pUXV1の抗生物質耐性遺伝子を利用した遺伝子破壊カセットの構築を行っており、従来の制限酵素を利用したクローニング手法だけでなくIn fusion反応を利用した効率的な遺伝子破壊カセットの作成方法も検討している、技術的な問題はクリアされつつあり、効率的かつ網羅的な遺伝子破壊手法を確立したい。先行して、アシルトランスフェラーゼmac1の破壊株の作成を進めており、非天然型1本鎖MELの効率生産方法を先行して確立したい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
計画通りに研究実施に必要な予算を執行したものの、物品購入などに伴う割引などにより、若干の余剰予算が発生した。 次年度予算と合算して、効率的な予算使用に努める。
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