2014 Fiscal Year Annual Research Report
有機-無機ハイブリッドベシクルを用いた高効率・完全無細胞膜タンパク発現システム
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24681028
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
安原 主馬 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教 (90545716)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | バイオリアクター / マイクロ・ナノデバイス / 有機ー無機ハイブリッド / タンパク質 / 遺伝子発現 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、有機-無機ハイブリッドベシクルの有する分子ふるい効果を利用することで、極めて高効率に膜タンパク質を無細胞で発現できるシステムを構築することを目的とした。本年度は、具体的に以下の研究を実施し、得られた成果は論文及び学会において報告した。 1.ベシクル構造の最適化による膜タンパク質発現の高効率化 膜タンパク質発現の高効率化をめざし、脂質膜を介したアミノ酸等の分子輸送がより厳密に制御できるよう、ベシクル構造のチューニングを行った。また、これまでに検討した有機ー無機ハイブリッド脂質のみで形成されたベシクルのみならず、天然のリン脂質をはじめとする他の両親媒性分子と混合した場合のベシクル形成に関しても検討を行った。 2.膜タンパク質の配向制御 膜タンパク質の脂質二分子膜内部での配向を制御することをめざし、はじめに膜タンパク質が脂質膜中においてその二次構造を維持しているか否かを評価する手法の検討を行った。続いて、膜タンパク質の配向評価およびその制御について検討を行ったが、現時点において配向を厳密に制御する手法は確立しておらず、今後さらなる検討が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定していた膜タンパク質の配向制御に関しては、平成26年度中にその手法を確立するに至っていないので、平成27年度に引き続き研究課題として検討する。
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Strategy for Future Research Activity |
大きな研究計画の変更は無いが、平成26年度計画においてまだ達成していない課題に関して、要素技術を見直すことで達成をめざす。
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Causes of Carryover |
本年度検討予定であった一部項目に関して、研究予定の達成が困難であったため、関連する実験にかかる費用に関して残金が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
翌年度の研究において、本年度の項目を引き続き実施するために使用する。
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Research Products
(7 results)