2016 Fiscal Year Annual Research Report
A randomized controlled trial of the attention bias modification (ABM): towards understanding of the neural mechanism of ABM
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24683025
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
袴田 優子 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, その他部局等, その他 (30450612)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 注意バイアス緩和アプローチ / 機能的核磁気共鳴画像(fMRI) / ランダム化比較対照試験 / 不安 / 抑うつ / 扁桃体 / 注意 / 機能連結性 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度である本年度は、新たに44名の参加者に実験を行い、研究期間全体において計222名からデータを収集した。注意バイアス緩和アプローチ(ABM)のランダム化比較対照試験(RCT)は、適格基準を満たした計64名に実施した。結果として、ABM実施群は、偽介入群と比べて、抑うつ症状および不安症状が低下していたことが見出された。さらにABMの効果には、視知覚処理速度が調整因子として関与していた。ABMの効果サイズは中等度であった。現在、このRCTに関する研究成果の準備を進めている。 また本研究では、ABMの神経作用メカニズムの検証を目的としていた。現在、ABMに伴う脳機能・構造の変化について解析している。 関連して本年度は、注意バイアスの神経メカニズムの検討を行い、Scientific Reports誌(査読有)に研究成果を公開した。本論文では、一般に視床枕―扁桃体間の有効結合が強まるほど否定刺激に対する扁桃体の活動が抑制されたが、注意バイアスが強い人では視床枕―扁桃体間の有効結合が欠如する一方、視床枕―背外側前頭前野を含む前頭-頭頂領域間の有効結合が強まることを見出した。本知見から、ABMの神経作用機序は、注意を担う脳領域間の機能連結性の個人差に密接に関わることが示唆された。 また情動処理中の扁桃体-膝下前帯状皮質の機能結合度の個人差によって、ストレスホルモン・コルチゾールと不安との関連が調整されることも見出し、本研究成果は現在、国際雑誌に投稿中である。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)