2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24684001
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
古庄 英和 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 准教授 (60377976)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | モチヴィックガロア群 / Teichmuller-Legoの哲学 / 多重ゼータ / 結び目 / 基本群 / アソシエーター |
Outline of Annual Research Achievements |
国外の研究集会に頻繁に出向き、整数論とトポロジーを中心としたさまざまな課題について研究交流を図った。Luminy でのworkshop では非専門家向けにKZ 方程式と多重ゼータ値のシリーズレクチャーを行い、台湾でのwinter schoolでは学生向けにp 進多重ゼータ値のシリーズレクチャーを行い、近年の自身の研究内容の宣伝普及に努めた。 数論的位相幾何学サイドの研究:一年度前から執筆予定であった結び目と多重ゼータ値に関するプレプリントを書き終え発表した。一つ目ではKontsevich不変量が単位元になるような結び目の線形和を多重ゼータ値を用いた記述を与えている。二つ目では結び目理論を用いて得られる多重ゼータ値の関係式は4種類知られているがそれらは全て5角形関係式とshuffle関係式より帰するということが示されている。部分的にこれらの研究に関連する内容5月に数理解析研究所にて研究発表をした。 解析数論サイドの研究:国内の解析数論の研究者3名と共同研究を行い、ある種の複素多重ゼータ関数の極の解消法及び多重ゼータ関数のp 進的性質についてプレプリントを書き上げ発表した。この研究に関しては3月にStrasbourg大学のセミナーで研究発表をした。 数論的代数幾何学サイドの研究:アソシエーターに関連する近年の研究のサーベイ論文を出版した。2011 年にMathematische Arbeitstagungで発表した内容を基にしており非専門家向けの解説である。この内容に関しては9月にNice大学で研究発表をした。 それ以外の課題としてp進多重ゼータ値に関しても1月にPOSTECH研究所で研究発表をした。 また3月にはStrasbourg大学に一か月間出向きEnriquez氏とGrothendieck-Teichmuller群とアソシエーターに関して研究討議を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
一年度前より執筆中であった結び目と多重ゼータ値に関するプレプリント二本がようやく完成し発表できた。
|
Strategy for Future Research Activity |
Alekseev-TorossianがKashiwara-Vergne予想の解決で導入したKashiwara-Vergne群はGrothendieck-Teichmuller群と同型であることが予想されている。そしてさらにこの群はモチヴィックガロア群とも同型であることが予想されている。これら三者の群の関係の解明についても取り組む。この研究には、国内国外の表現論関連の研究者達との研究討議が必須であるために、国内外の研究集会に出向き研究交流を盛んに計る。
|
Causes of Carryover |
科研費を用いて出張する予定であった研究集会のいくつかが旅費の一部を先方負担してくれることになったので当初計画していた科研費の使用に余裕ができた。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
前年度より計画しているスイスで今年度8月に行われる研究集会に科研費を用いて出張する予定である。 また国内で開催される予定のいくつかの研究集会を援助していく。
|
Research Products
(10 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] Four groups related to associators2014
Author(s)
Hidekazu Furusho
Organizer
Homotopical Algebra, Operads and Grothendieck-Teichm\"{u}ller groups,
Place of Presentation
Universit\'{e} Nice Sophia Antipolis, Laboratoire J.A. Dieudonn\'{e}, Nice
Year and Date
2014-09-11 – 2014-09-11
Invited
-
-
[Presentation] 結び目と多重ゼータ値2014
Author(s)
Hidekazu furusho
Organizer
解析数論セミナー
Place of Presentation
名古屋大学多元数理科学研究科
Year and Date
2014-04-08 – 2014-04-08
Invited