2014 Fiscal Year Annual Research Report
後周期遷移金属を用いたメタロセノイドクラスターの創製と反応解明
Project/Area Number |
24685016
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Research Institution | Institute for Molecular Science |
Principal Investigator |
村橋 哲郎 東京工業大学, 理工学研究科, 教授 (40314380)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | クラスター / 触媒 / 反応性 / 金属錯体 / 後周期遷移金属 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、後周期遷移金属元素を用いてメタロセノイドクラスターの創製と反応性の解明を目指して研究を遂行した。「メタロセノイドクラスター」は、本研究者が初めて創製した化合物群であり(Science 2006)、新型の後周期遷移金属サンドイッチ型錯体とみなせる。従来型の単核メタロセン構造は、18電子則の制約を受けることから後周期遷移金属元素の触媒構造として採用することが原理的に不可能であった。これに対して、本研究者の発見は、複数の後周期遷移金属原子をサンドイッチ構造内に集合させた場合には、サンドイッチ構造を保持する能力を持ち、かつ基質を受容するための配位座も持つメタロセン型新骨格が形成される可能性を示す結果である。平成26年度では、前年度に引き続き、メタロセノイドクラスターの合成方法の確立と反応性の解明を目指して研究を遂行した。特に、前年度に見出したシクロオクタテトラエンを配位子とする3核パラジウムクラスターに関する研究を重点的に進めた結果、シクロオクタテトラエンを背面配位子として持つ場合に、3核パラジウムクラスターがベンゼンを溶液中で安定にバインドすることを明らかにした。理論計算により、背面配位子のπ-電子供与数がベンゼンクラスターの安定性に大きく寄与することを解明した。この成果により、ベンゼンは溶液中では安定なパラジウム錯体を形成しないとされていた従来の概念が覆された。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)