2012 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内分子過程の超解像イメージングを実現する蛍光プローブ
Project/Area Number |
24685027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 守俊 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (00323501)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 蛍光 / プローブ / 超解像 / イメージング / 細胞 / 蛍光タンパク質 / タンパク質間相互作用 / 回折限界 |
Research Abstract |
平成24年度には,conditional paFP-GRの空間分解能を向上させるために,当該プローブの発色団近傍に集中的にアミノ酸変異を導入し,大幅に輝度を高めることを目的として研究を行った.Conditional paFP-GRの発色団は19個のアミノ酸に囲まれている.蛍光強度に重要と予想された発色団のphenolate部位を取り囲むアミノ酸(6個)を狙って集中的に変異を導入した.生成した変異体をそれぞれ発現する大腸菌を寒天培地で培養し,コロニーを形成させた.大腸菌コロニーの蛍光強度をCCDカメラで可視的にスクリーニングし,輝度が向上した変異体を単離した.このような部位特異的変異導入とCCDカメラを用いたハイスループットスクリーニングを通じて,conditional paFP-GRを分子進化させ,当該蛍光プローブの高輝度化を行った.なお,conditional paFP-GRのN,C断片に,ラバマイシン依存的に二量体を形成するタンパク質(FKBP, FRB)を連結し,当該プローブのN,C断片の近接・相補化をラバマイシンで誘起できるようにした.これは,ラバマイシンを添加する前後で,変異体の蛍光強度をモニターすることにより,光活性化特性が低下した変異体やN,C断片に親和性が生じた変異体を避けるためである.以上のように,高い輝度と低い親和性,高い光活性化特性を兼ね備えたconditional paFP-GRを完成させつつある.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
蛍光プローブに対する大規模なアミノ酸変異導入とその変異体をハイスループットスクリーニングするための系を構築し,有用な変異体を単離するなど,開発研究はおおむね順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画に従って,単色型の蛍光プローブの開発研究を遂行する.
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