2014 Fiscal Year Annual Research Report
直径およびカイラリティを制御したナノチューブ薄膜生成プロセスのマルチスケール解析
Project/Area Number |
24686026
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
澁田 靖 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90401124)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ナノチューブ・フラーレン / マルチスケール解析 / 分子動力学法 / 第一原理分子動力学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,直径およびカイラリティ(巻き方)を制御したカーボンナノチューブ薄膜生成実現に向けて,直径およびカイラリティ決定因子の解明を目的としている. 平成26年度は昨年度に引き続き,ナノチューブ生成初期過程において炭素源分子解離過程がナノチューブ生成に与える影響を理解すべく,第一原理分子動力学法により炭素源分子の解離過程を詳細に検討した.具体的にはNi(111)及びCu(111)表面におけるメタン分子解離過程を詳細に解析した.Ni表面上ではメタンがCH3,CHフラグメントを経由し孤立炭素に解離するのに対し,Cu表面ではメタンは分子動力学法計算の時間範囲内では解離しないことを確認し,Ni表面に比べ圧倒的に炭素源分子解離能が低いことを突き止めた.またメタンフラグメントCHxについては,Cu表面に吸着するものの,やはり脱水素反応は容易に起こらないことを確認した.これらの成果をまとめ論文にて公表した.(Chem. Phys. Lett. 610-611 (2014) 33-38) さらに触媒金属種の違いが炭素源分子解離に与える影響を詳細に検討するために,Pt原子表面におけるエタノール分解過程を詳細に検討した.Ni表面同様に反応初期では脱水素反応が確認され,脱水素反応によって生成されたCHxCOフラグメントにのみ,C-C結合解離がみられることを確認した.またCHxCOフラグメントの電荷分布を詳細に解析し,片方の電荷がプラスになったカルボカチオンの状態がC-C結合解離の鍵であることを突き止めた.これらの成果を公表すべく現在論文を執筆中である.
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)