2014 Fiscal Year Annual Research Report
植物生体電位応答を利用した植物工場内の環境管理・制御システムの開発
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24686049
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
長谷川 有貴 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (90344952)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 植物生体電位測定 / 植物工場 / 栽培環境制御 / 光源シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は,小型植物工場の導入,イチゴ栽培用光源の最適化に向けた光源シミュレーションと植物の生体電位応答の計測,植物生体電位応答を利用した光源自動制御システムの開発など,本研究の軸となる研究を着実に進展させる研究成果を残した。 光源シミュレータの利用により,様々な栽培環境条件で,照射する光の強さ,場所によるばらつき,効果的な照射方法の検討を進めた。また,赤,青,緑の単色LEDを複数品種のイチゴに照射し,生体電位計測を行ったところ,品種によって各波長に対する応答が異なり,これが,それぞれの品種に有効とされる波長の特徴と相関があることを示唆した。 また,光照射に対する生体電位応答が,植物の光合成速度と相関があるという関係を利用し,そのときの植物にとって有効な光の色や強度を生体電位応答の値によって自動的にコントロール可能なシステムを開発した。 これらの成果は,国内外の学会で発表した他,展示会にも出展し,多くの注目と,高い評価を得た。 今後は,水ストレスとの関係など,光以外の条件についての評価を進めるとともに,実際の植物工場において,イチゴや葉菜類を栽培しながら,生体電位測定を行い,植物の生長に応じた栽培環境コントロールシステムの開発を行うとともに,開発したシステムの有用性について詳細に評価を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度までは,少し遅れ気味に進んでいたところがあったが,平成26年度は,植物工場の導入も完了し,簡易ではあるものの,生体電位応答による光源制御システムを構築することができた。また,懸案だった果菜類(イチゴ)の測定も開始し,果菜類においても,生体電位によって植物の生理活動を評価できる可能性を示唆することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度に当たる本年度は,構築を進めている栽培環境制御システムの有用性の評価に十点を置き,実際の栽培環境において利用可能な技術としての確立を目指す。
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Causes of Carryover |
科研費で参加予定であった国際学会関連旅費分が,本学独自の制度である若手,女性研究者助成金によって支払われることが年度末になって決定したため,旅費,参加費等にあたる分が次年度使用額となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
植物工場内で測定する環境を整えるために使用する。具体的には,植物工場内で,葉菜類や花菜類を測定するのに適した電極材料や測定機器を購入する。 また,最終年度であり,学会での発表や論文投稿料として使用予定である。
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Research Products
(6 results)