2014 Fiscal Year Annual Research Report
マルチエージェントシステムに対するブロードキャスト制御技術の確立
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24686051
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
東 俊一 京都大学, 情報学研究科, 准教授 (40420400)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 制御工学 / マルチエージェントシステム / 確率的制御器 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,マルチエージェントシステムのブロードキャスト制御技術の確立を目指している.ブロードキャスト制御とは,エージェント間の情報交換が存在しない環境において,すべてのエージェントに同一のメッセージをブロードキャストすることで,大域的目的を達成させるものである.特に,本課題では,ブロードキャスト制御を,大規模系を制御するための新技術として提案し, その普遍的な理論の構築と応用可能性を実証する研究活動を行っている.平成26年度に得た成果は以下のようにまとめられる.
(1)ウインドファームの発電量最大化制御への応用:ブロードキャスト制御を,ウインドファームの発電量最大化制御へ応用した.提案法によって,おのおのの風力発電機の情報を知ることなく,また,おのおのの風力発電機を個別に制御することなく,ウインドファーム全体の発電量を最大化するための方法を確立することができた.
(2)アウトリーチ:ブロードキャスト制御に関する解説論文を執筆し,ブロードキャスト制御を広める活動を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
量子化観測の場合,通信が併用可能な場合,解の事前情報がある場合などへの拡張も完了し,理論的にはほぼ完成の域に達したため.
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Strategy for Future Research Activity |
理論面はほぼ完成の域に達しているため,応用研究を推進し実用化を目指す. また,最終年度として研究の総括を行う.
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Causes of Carryover |
当初申請額が,実際の交付額から大幅に減額されていたために,当初計画を大幅に変更せざるを得なかった.これに伴い,繰越が生じている.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度は,理論面に関してはブロードキャスト制御理論の完成を目指し,応用面に関してはソーラーファームでの利用可能性を検証する予定である.この研究計画に沿った使用を行う.
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