2015 Fiscal Year Annual Research Report
多様性と共生の知恵を育む中東・北アフリカ地域の都市計画史
Project/Area Number |
24686067
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
松原 康介 筑波大学, システム情報系, 准教授 (00548084)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 中東・北アフリカ / 都市計画史 / 都市保全 / 国際協力 / ベイルート / アレッポ / ダマスカス / アルジェ |
Outline of Annual Research Achievements |
■研究の目的と実施計画 本研究は、中東・北アフリカ地域の都市空間に見られる多様性や共生の知恵を、現代の国際協力に基づく都市保全に活かすための、都市計画史の解明を目的とする。最終年度となる27年度は、アレッポ、アルジェ、ハマーを対象とする政策分析と、補足的な現地調査を実施して最終成果をまとめる。更に、アレッポより関係者を招じて国際会議を開き、本研究の最終報告とする。 ■研究実績 アレッポについては、20世紀以降、ダンジェ、エコシャール、ギュトン、番匠谷堯二が実施した計画内容を明らかにした。特に、旧市街については、フランス人計画家らによるオスマニザシオンの手法から、番匠谷による袋小路型駐車場の導入による保全型整備への方針変更の過程が明らかとなった。これにより、番匠谷の都市計画家としての位置づけは、近代都市計画史の転換点にあることがわかった。ドイツのGIZによる歴史的街路を軸とする保全再生事業もその流れに位置づけられる。 アルジェについては、19世紀のオスマニザシオンに基づく植民都市計画から20世紀のCIAMへ至る歴史、そして1950年代の独立期におけるスラム改善事業について、日本人の国際協力を踏まえて明らかにした。ハマーについては、父アサドによる80年代の市街地破壊状況について、シリア人研究者も交えて解明した。更に、補足的な調査として、カンボジアのヴァン・モリヴァンの下でなされた技術協力史について解明した。また、アレッポ大学(現・慶大客員教員)のマンスール先生と中心とする国際会議を開催し、今後の展望を議論した。 なお本若手A研究の全体の総括として、Planning Perspective誌に掲載された論文で「国際都市計画史学会東アジア都市計画史賞」を、また過去3年以内に執筆した論文を総括した一連の研究により「日本都市計画学会論文賞」を、それぞれ受賞した。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(22 results)