2014 Fiscal Year Annual Research Report
湿式処理とイオン液体電析法を融合した新規レアアースリサイクル技術の開発
Project/Area Number |
24686101
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
松宮 正彦 横浜国立大学, 環境情報研究科(研究院), 准教授 (00370057)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | レアアース / リサイクル / イオン液体電析法 / 応用電気化学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は我が国独自のレアアースリサイクル技術の確立を目指し、湿式分離とイオン液体電析を融合したエネルギー投与の少ない研究開発を目的とする。本年度は以下の研究課題を重点的に遂行した。 1)実廃棄物を利用した鉄族金属の分離及び希土類金属の電解回収 平成25年度までの研究成果をプロセス技術に反映し、実際の廃希土類磁石を利用して、熱減磁~メッキ剥離~酸化焙焼~酸溶出~脱鉄処理を実施した結果、pH~4.5の条件下で鉄族金属の分離率:99.9%以上を達成できた。また、電気化学測定で得られたNd,Dyの析出過電圧に基づき、Nd,Dy混合系におけるイオン液体電析(定電位電解:-3.2V,-3.8V)を実施した。得られた電析物をSEM/EDX及びXPSで評価した結果、最表面層の極一部は酸化状態を生じていたが、μmオーダーの緻密な粒子状物質の内部はNd金属、Dy金属であることが確認できた。 2)湿式分離工程のスケールアップ試験及び電解回収プロセスのエネルギー評価 共同研究先と連携して、酸化磁粉:6.15kgを使用し、酸媒体:64倍にスケールアップした湿式分離工程を実施した結果、鉄分離率:99.9%以上を達成し、希土類塩:3.57kgを回収できた。また、電解回収工程では150℃以下で電解操作を継続でき、Nd金属1t回収に要する電解エネルギーは1.8MWh/tと算出された。これは従来技術(溶融塩電解:14MWh/t)の約1/10に相当する省エネルギー技術であることを確認できた。さらに、実用化に関わる要素として、イオン液体電析工程の建浴費を従来技術と比較した結果、カチオン種の前駆体を適切に選定することで従来技術よりも安価になることが明らかとなった。それゆえ、実廃棄物を利用した前処理工程~湿式分離工程~イオン液体電析工程から構成される希土類回収技術は特願2014-152291として特許出願まで実施した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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