2013 Fiscal Year Annual Research Report
超解像度顕微鏡で可視化する減数分裂前期の染色体制御機構
Project/Area Number |
24687024
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
CARLTON Peter 京都大学, 物質-細胞統合システム拠点, 助教 (20571813)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 超解像度顕微鏡 / 減数分裂 / 染色体 / 線虫 |
Research Abstract |
我々は、線虫をモデル生物として、減数分裂前期の染色体ダイナミクスを支える分子基盤の一端を明らかにすることを目的として PPH-4.1と、SYP-2という2つのタンパク質を中心に機能解析を行った。減数分裂前期、相同染色体同士は、お互いの相同性を認識し、対合し、シナプトネマ構造により結合され、相同組み換え、交叉を形成しなければならないが、その分子基盤には未解明の点が多い。我々は、これまで、Ser/Thr protein phosphatase 4, PPH-4.1,の変異体が減数分裂前期に異常を起こすことを明らかにし、またシナプトネマ蛋白質のSYP-2リン酸化が減数分裂第一分裂の相同染色体分裂に重要な可能性を検討してきた。 まず、pph-4.1の変異体の表現型解析より、野生型PPH-4.1が 1)相同染色体の対合、2)シナプシス(相同染色体間のシナプトネマ蛋白質構造の重合)、3)DNA二重鎖切断、4)DNA二重鎖切断形成後の交叉形成の4つのプロセスを、独立に制御することを明らかにした。特に、pph-4.1変異株では、線虫の老化と共に、卵母細胞の質に加齢効果が見られ、老いたpph-4.1変異株では、若いpph-4.1変異株よりも更に、核あたりの交叉数が減少することを発見した。この原因としては、卵母細胞のDNA二重鎖切断量と、切断形成後の交叉形成能力が、それぞれ独立に低下し、その2つの加法的低下が、pph-4.1変異株に見られる母体の加齢効果に寄与していることを明らかにした。現在は、PPH-4.1と、PPH-4.1の基質と考えられる分子と、その基質をリン酸化していると推測されるキナーゼとの相互作用を、遺伝学的、生化学的に解析中である。SYP-2リン酸化については、細胞生物学的解析より、このSYP-2リン酸化のシグナルが、Polo-likeキナーゼに依存することを発見した。また、免疫沈降とその沈降物の質量分析解析より、SYP-2 リン酸化抗体が特異的に沈降させるタンパク質群を同定し、現在は、その機能解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)