2012 Fiscal Year Annual Research Report
基礎的抵抗性を普遍的に制御するシグナル伝達システムの解明
Project/Area Number |
24688007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
中神 弘史 独立行政法人理化学研究所, 植物プロテオミクス研究ユニット, ユニットリーダー (20435663)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | シロイヌナズナ / 病害抵抗性 / 微生物分子パターン / リン酸化プロテオミクス / 活性酸素種生成 |
Research Abstract |
植物は、パターン認識受容体(pattern recognition receptor : PRR)を用い、保存性の高い細胞成分である微生物分子パターン(microbe-associated molecular pattern : MAMP)を認識し、広範の病原体に対する抵抗性を発揮する。最近の研究成果は、PRRを介した抵抗性反応の誘導には、植物種間を超えて保存されたシグナル伝達システムが利用されていることを示した。その保存システムの理解は、植物種を選ばず病害抵抗性を増強させる技術の開発に繋がると期待される。本研究課題は、最新のリン酸化プロテオミクス技術の確立により初めて同定できた、異なるPRRの下流で共通して働く因子(conserved MAMP-signaling regulators : CMR)の解析を目的とする。 1)CMR遺伝子破壊株の単離 シロイヌナズナのT-DNA挿入変異体プールから、104種類のCMRの遺伝子破壊株を207系統単離することに成功した。 2)CMR変異体のMAMP応答性の解析 得られたCMR変異体について、MAMP応答に異常が認められるかを解析した。MAMP応答の指標として、代表的な初期応答の1つである活性酸素種(reactiveoxygenspecies:ROS)生成を解析した。48ウェルプレートを用い、液体培地中で植物体を育成し、播種後8日目の芽生えにMAMP刺激を施し、ROS生成を蛍光観察で測定した。MAMPには、flg22(細菌の鞭毛由来のペプチド断片)を用いた。その結果、ROS生成に関わるCMRを38種類同定することに成功した。この38種類のCMR変異体の一部について、細菌トマト斑葉病菌Pseudomonas syringae pv. tomato DC3000株に対する抵抗性の解析も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画では25年度に予定していた、CMR変異体の病害抵抗性の解析に着手することができ、細菌トマト斑葉病菌Pseudomonas syringae pv. tomato DC3000株に対する抵抗性に異常を示すCMR変異体の同定に成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
順調に研究が進んでいるので、研究実施計画に沿って当初の計画通り研究を遂行する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初の計画以上に速やかに研究が進展したため、物品費を節約することが出来た。未使用分は、次年度以降の物品費および人件費に使用する予定である。
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Research Products
(13 results)