2014 Fiscal Year Annual Research Report
減圧パルス-クロロフィル蛍光計測法による光合成電子伝達分配比の測定
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24688026
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
高山 弘太郎 愛媛大学, 農学部, 准教授 (40380266)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 画像計測 / 国際情報交換 / オーストラリア |
Outline of Annual Research Achievements |
クロロフィル(以降,Chl)は,吸収した光エネルギーのうち,光合成光化学反応に用いられなかった光エネルギーの一部を赤色光(Chl蛍光)として再発光する蛍光物質であり,Chl蛍光を正確に計測することで光合成機能に関する生体情報を取得できる。ただし,光合成光化学反応に分配された全てのエネルギーがCO2固定に用いられるわけではなく,光呼吸やオルタナティブ電子伝達反応(Water-water cycle etc.)にも用いられる。本研究では,減圧パルス-Chl蛍光計測による光合成機能評価技術の確立に向け,O2およびCO2の有無が光合成電子伝達活性(ΦPSII)とPeak heightに及ぼす影響を評価した。なお,Peak heightは,前年度までの研究において,減圧パルス付与によるChl蛍光強度の上昇幅と定義してある。結果として,CO2 free条件下では,CO2固定が著しく低下するが,ΦPSIIの低下はわずかであり,一方で,Peak heightがほぼ0となることが確認された。この結果は,Peak heightが,従来のChl蛍光計測では困難であったCO2固定速度に密接に関連する情報を提供することを示唆していた。また,CO2 and/or O2 freeの各ガス組成条件下での計測を行ったところ,O2 free条件下を除いて,光合成速度とPeak heightには有意な強い相関が確認された。O2 freeにおいてPeak heightと光合成速度の相関が失われたのは,O2 freeという極めて特殊なガス環境下において,熱放散が強く活性化したためであると考えられた。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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