2014 Fiscal Year Annual Research Report
異物解毒分子の活性に根差した医薬品のバイオアベイラビリティの定量的予測
Project/Area Number |
24689009
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
前田 和哉 東京大学, 薬学研究科(研究院), 講師 (00345258)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | バイオアベイラビリティ / 消化管吸収 / 肝初回通過 / トランスポーター / 数理モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
消化管について、ラット・サル消化管検体を用いたUssing chamber実験系を確立した。それを用いて胆汁酸トランスポーターOSTalpha/betaが消化管吸収に与える影響について、Ussing chamberにより輸送を観察したところ、一部の有機アニオン系薬物の吸収クリアランスがOSTalphaノックアウトマウス由来の消化管検体では減少することが分かった。これまでの研究から、OSTalpha/betaは胆汁酸のみならず、数多くの医薬品も基質として認識することから、今後、医薬品の吸収に関与しうる新しいトランスポーターとして考慮が必要になることと思われる。これらの知見は、今後、消化管吸収率を予測する上でこれまで考慮されなかった新しい要因を与えるものになると期待される。さらに、消化管の吸収障壁として働くトランスポーターの一つbreast cancer resistance protein (BCRP)には、機能低下を引き起こすc.421C>Aという遺伝子多型が知られている。一方、医薬品の消化管吸収が、この遺伝子変異によって変動する臨床報告は複数ある。しかしながら、BCRPの輸送機能の低下と医薬品の消化管吸収率は線形な関係にないことから、数理モデルを用いた解析を実施した。その結果、BCRPのc.421C>A変異体の輸送能力が、野生型の23%であると仮定すれば、臨床で見られた複数の医薬品の消化管吸収率の変動を定量的に説明できることを明らかにすることができた。今後、BCRP基質薬物の消化管吸収の個人差を考える上で、本モデルは有用であると考える。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)