2012 Fiscal Year Annual Research Report
新規オートファジーの変調による血球貪食症候群の病態解明と治療法の開発
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24689020
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
荒川 聡子 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教 (90415159)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | オートファジー / 血球分化 / 赤血球 |
Research Abstract |
オートファジーは細胞内の不要なタンパク質やオルガネラを分解するシステムである。我々はオートファジーに必須とされてきたAtg5/Atg7に依存しない新たなメカニズムによるオルタナティブ・オートファジーを発見し、赤血球の成熟段階においてミトコンドリア除去に関わっていることを見出した (Nature2009)。これまでにその関連分子の欠損マウスを3系統作製し、それらは(1)オルタナティブ・オートファジーが観察されず、(2)異常なミトコンドリアが蓄積し、(3)赤血球の分化に異常が生じ、(4)血球貧食の異常な亢進である血球貪食症候群に酷似した表現型を呈することを見出した。 本研究では、現在までに赤血球分化にオルタナティブ・オートファジーが関与する分子機序を解明し、血球貪食症候群の治療戦略を確立することを目的とし、赤血球最終分化においてミトコンドリアが除去(マイトファジー)される分子機構の解析を進めており、論文作成中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までに赤血球分化に関わる因子を同定、その機能解析の結果を論文作成中である。
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Strategy for Future Research Activity |
マウスの解析の他、患者由来の血球を用いて、血球食食症候群とオートファジーによるミトコンドリア除去の破綻の関連性を調べる。
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Research Products
(6 results)