2014 Fiscal Year Annual Research Report
微小環境から見た皮膚がんの発症、進展に関わる糖鎖機能の解析
Project/Area Number |
24689045
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
寺尾 美香 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任研究員 (40570669)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 糖転移酵素 / GnT-V / M1マクロファージ / M2マクロファージ / 皮膚がん / 悪性黒色腫 / 皮膚硬化 / 強皮症 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞膜に局在するタンパク質や脂質のほとんどは、糖鎖修飾を受けてその機能を獲得する。なかでもN-Acetylglucosaminyltransferase-V(GnT-V)は発がん・がんの転移時に上昇してくることが知られており、がんと関連の深い糖転移酵素である。我々はがんの微小環境におけるGnT-Vの役割を解析するために、N-アセチルグルコサミン転移酵素-V(GnT-V)ノックアウト(GnT-V KO)マウスを用いて解析した。近年、がんに浸潤してくるマクロファージ:Tumor Associated Macrophage(TAM)はM2マクロファージの性質を持ち、がんに対する免疫を抑制し、浸潤・転移に有利な環境を作っていることが報告されている。24年度はマクロファージにおけるGnT-Vの役割をマクロファージのM1、M2分化を中心に検討し、GnT-VはマクロファージのM2活性化にとって重要であることがわかった。また25年度にはM2マクロファージが病態形成に重要である強皮症モデルを用いてin vivo実験を行い、強皮症モデルでGnT-Vが重要であることを見出した。 本年度はGnT-V KOマウスにメラノーマを移植し、微小環境におけるGnT-Vがメラノーマの増殖に与える影響を検討した。実験方法として、C57Bl/6マウスのF1メラノーマ細胞100万個をマウス背部皮膚に皮下注射し、腫瘍の体積の測定と浸潤細胞を解析した。結果、野生型マウスとGnT-V KOマウスの間でメラノーマの増殖に差はみられず、マウスモデルにおいてはメラノーマの増殖に微小環境のGnT-Vは関与していない可能性が示唆された。 一方、がん細胞がもつGnT-Vの役割を明らかにするために、もっとも頻度の高い皮膚がんである有棘細胞がんの臨床サンプルを用いてGnT-Vの発現を検討し、臨床病期との相関を検討した。 25年度までに得られた強皮症とGnT-Vの結果は学会で報告し、現在、論文投稿中である。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|