2014 Fiscal Year Annual Research Report
変形性関節症における新規関節内コミュニケーション因子としての分泌マイクロRNA
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24689057
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
味八木 茂 広島大学, 大学病院, 講師 (10392490)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 変形性関節症 / エクソソーム / マイクロRNA / 軟骨 / 滑膜 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、1. OA様滑膜細胞は、正常滑膜細胞に比べてエクソソームの分泌量を増加させた。このOA様滑膜細胞より分泌したエクソソーム中の炎症性サイトカイン IL-6や血管新生因子VEGF、軟骨分解酵素であるMMP3は、培養上清中に比べ有意に低濃度であるにも関わらず、OA様のエクソソームは血管内皮細胞の活性を増加させ血管新生を促進した。また、軟骨におけるOA関連遺伝子の発現を増加および軟骨基質遺伝子の発現を減少させ軟骨基質の分解を促進した。これは、正常滑膜細胞に比べてOA様滑膜細胞より分泌されるエクソソーム中のmiRNAのプロファイルや発現量が変化していたことから、滑膜細胞より分泌する炎症性のサイトカインだけでなく、新たな分泌因子としてmiRNAを含むエクソソームが、OA様の変化に関与していることを示唆するものである。以上の結果は、Arthritis Res Therに報告した 。2. エクソソームを用いた治療への応用として、培養間葉系幹細胞(MSC)由来のエクソソームの局所投与はマウス筋損傷モデルにおける筋再生をエクソソーム内のmiRNAを介し得て促進することをFEBS Lettに報告した。また、同様に骨折モデルへの投与においても骨折治癒を促進することも明らかにしており現在投稿準備中である。さらに、MSCに導入した軟骨の恒常性維持に寄与する合成miRNAは、エクソソーム型として培養液中に分泌され、培養軟骨細胞に添加することで容易に導入された。このエクソソーム型の合成miRNAをマウスOAモデルの膝関節に投与することでOA進行を抑制する可能性が示された。この投与したエクソソーム型miRNAが関節組織のどこに導入されたのかなど詳細を現在検討中である。本研究はOA発症の新たな機構の解明と治療への応用につながると考えられる。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)