2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24689075
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
城賀本 晶子 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (90512145)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 更年期 / 疲労 / 医療従事者 / 主観的健康観 / 生活習慣 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.具体的内容 更年期女性の愁訴として、もっとも頻度と程度の高い「疲労」に着目して研究を進めた。医療従事者である看護師を対象とし、疲労の程度を身体面、精神面、認知面、対人面の4因子40項目で構成される疲労測定尺度を用いて明らかにした。さらに看護師らの主観的健康観や生活習慣が疲労の程度にどのような影響を及ぼしているのかについて検討した。その結果、主観的健康観が不良群では、良好群と比較して、疲労の程度が有意に強いことが明らかになった。また、食事などの生活習慣が不規則である人のほうがそうでない人よりも疲労の程度が強く、生活習慣の乱れが疲労の蓄積に関連していることが示唆された。これらの成果は、2015年11月に開催された日本ストレス学会で口演発表を行った。今後、さらに研究を進め、原著論文としてまとめたいと考えている。 2.意義 医療従事者は不規則で特殊な勤務内容であることから、疲労状態に陥りやすいことが知られている。特に看護師は、患者や地域住民に健康の維持、増進を働きかける立場でありながらも、慢性的な疲労やストレスを感じる機会が多く、夜勤を伴う場合、その生活習慣も乱れやすいことが推測される。疲労が蓄積すると抑うつ症状の出現や燃え尽き症候群と呼ばれる状態が引き起こされる危険性もある。そのため、看護師たちの疲労の程度や健康観、生活習慣はどのようなものなのかを明らかにすることで、その疲労の予防や職場の在り方、有効な対策方法への手掛かりが得られると考える。 3.重要性 医療従事者の疲労を軽減させることは、患者に対する医療や看護の質を保証する上で重要である。また医療従事者の健康観や生活習慣から個別にその疲労への対処方法を考えることで、効果的に疲労を軽減することができ、離職率の低下や就業意欲の向上に役立つものと考える。
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Research Products
(5 results)