2012 Fiscal Year Research-status Report
細粒度行動履歴にもとづくプロジェクトモニタリング機構を備えたクラウド型PBL支援
Project/Area Number |
24700030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
井垣 宏 大阪大学, 情報科学研究科, 特任准教授 (20403355)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | PBL / IaaS / 仮想マシン / 教育支援 |
Research Abstract |
国立情報学研究所(NII)と連携し,実際のIaaS環境を用いたPBL運用環境の配備を行った. 配備した環境としては,半管理のためのSubversionやプロジェクト管理のためのTrac,Webサーバ等が相当する. 配備においては,1グループを対象としたものを容易に複数グループ向けに展開できるようなしくみを構築し,実際のPBLにおいて環境配備が用意となることを確認した. さらに,実際のソフトウェア開発を前提としたPBLに必要となるクライアント環境を構築し,受講生に提供した.具体的には,Windows OS上にeclipse等の統合開発環境や開発に必要なサーバアプリケーションを導入し,ネットワークを介して受講生がアクセスし,利用できる環境を整えた.これらの環境を組み合わせて,30名程度のPBLカリキュラムで実際に利用可能であることを確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
初年度に想定していたサーバ環境及び受講生側PBL運用環境の構築は予定通りに完了し,現在平成25年度以降の実施を想定していたプロジェクトモニタリング環境の構築を一部前倒しで進められるようになったため.
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Strategy for Future Research Activity |
初年度にはPBL型授業におけるプロジェクトを受講生(および受講生グループ)が遂行するためのPBL運用環境の分析・構築を行った.今後は,これらのPBL運用環境に加え,プロジェクトにおけるソフトウェア開発工程の進捗度合いを客観的に観測するための分析・可視化環境の構築完遂を目指す.ここでは,進捗を把握するための最小単位として,タスク(受講生一人が短時間に終わらせられる仕事)を定義し,タスクを利用したプロジェクトモニタリング環境の実現を目指す.プロジェクトは通常,複数のマイルストーンから構成されており,各マイルストーンはその中で遂行されるべきタスクを複数持っている.本研究課題では,タスクの遂行量だけでなく,受講生グループ内の負荷の分散度合いや受講生の空き時間の有無によるタスク割り当て効率の確認,過去の類似プロジェクトを用いた進度状況比較等の多様なモニタリング手法を再利用可能なサービスとしてクラウド上に構築し,その有用性の評価を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年度はプロジェクトモニタリングに必要なビデオカメラ等の環境を用意し,それらのデータをまとめて処理できるようクラウド環境の増強を行うことを想定している. また,積極的に成果発表の機会を作って行きたい.
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