2013 Fiscal Year Annual Research Report
開発者の操作履歴に基づきプログラムの理解と変更を支援する統合開発環境
Project/Area Number |
24700034
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
大森 隆行 立命館大学, 情報理工学部, 助教 (90532903)
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Keywords | ソフトウェア工学 / ソフトウェア開発支援 / 統合開発環境 / ソフトウェア進化 / ソフトウェア理解 |
Research Abstract |
本研究では、ソフトウェアの保守工程における品質低下を防ぐため、開発者が統合開発環境上で行った操作の履歴を利用した開発支援手法について研究を行った。研究期間全体を通じて、理解性の高いプログラム変更情報の生成、操作履歴の分析による特徴抽出、操作の理解や変更箇所等の推薦を目的としたタスク情報の生成、およびそれらのツールとしての実現に取り組んだ。 平成25年度は、操作履歴を分析することで、各開発タスクにおける履歴の特徴を明らかにした。これに基づき、操作履歴再生器上でタスクの切り替わりや各タスクの概要を容易に把握するための仕組みを実現した。ソフトウェア変更においては、保守対象のソースコードが過去にどのように変更されてきたのかを理解することが重要である。本研究の成果により、この理解を支援することができると考えられる。例えば、タスク情報を使用することで、各変更がデバッグ作業の一部として行われたのか、それ以外の作業の中で行われたのか等を理解することができる。また、本研究で実現した操作履歴再生器により、各タスクにおいて集中的に変更された箇所も知ることができる。これにより、その変更がどのような意図で行われたのか、同時に変更された箇所はどこか等を理解しやすくなる。さらに、前年度までに引き続き、操作履歴をより抽象的で理解しやすい単位にまとめる手法について研究を進めた。複数の操作を、時間的、空間的距離に基づいて集約する手法を実現した。提案手法が変更の理解に役立つかどうか調べるため、ケーススタディを行った。
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