2014 Fiscal Year Annual Research Report
複雑領域に対する陰関数ベース高速メッシュレス解析システムの開発
Project/Area Number |
24700053
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
伊東 拓 東京工科大学, コンピュータサイエンス学部, 助教 (80433853)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ハイパフォーマンス・コンピューティング / GPGPU / メッシュレス法 / 陰関数曲面 / B-Spline / Many Integrated Core |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は,まず,前年度までにCPU環境で実装した陰関数生成アルゴリズムをさらに改良し,最終的にまとまったものをJournal Paperとして投稿した.同アルゴリズムは,B-Splineを利用した方法であり,GPU環境で実装すれば陰関数曲面のリアルタイムレンダリングが可能である.投稿論文では,GPU環境での実装はしていないものの,レンダリングの前段階で必要な処理を最大で約12.7倍高速化した.また,実用的なパラメータ設定をすると,入力節点数にほとんど依存しないアルゴリズムであることを示した.投稿論文は,最終的にアクセプトされた. 一方,メッシュレス法については,FDTD法にメッシュレス法の形状関数を組み込んだ方法(Meshless Time-Domain Method, MTDM)を用いて,電磁波伝搬シミュレーションの研究を主に行った.具体的には,Many Integrated Core (MIC) アーキテクチャを用いたMTDMの並列アルゴリズムを提案した.提案法では,MIC向けの最適化をコンパイラだけに任せるのではなく,独自の最適化を行うことで,より高速化できることを示した.MICでの並列化の第1段階として,提案法の評価は直線導波管で行ったが,1つのCPUコアでの実行と比較して,Offloadモードで約8.16倍の高速化を実現した.提案法をまとめたものは,最終的にJournal Paperとしてアクセプトされ,既に出版されている. 研究期間全体では,初年度から高速で安定な陰関数生成アルゴリズムの開発に取り組み,予想以上に時間はかかったものの,最終的にJournal Paperとなった.また,メッシュレス法の中でも,主としてMTDMの安定性と高速化について研究し,Journal Paperも幾つか出版された.
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Research Products
(13 results)