2014 Fiscal Year Annual Research Report
ネットワーク符号の冗長性・秘匿性を利用した無線マルチホップマルチキャストの高度化
Project/Area Number |
24700079
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
野口 拓 立命館大学, 情報理工学部, 准教授 (00388133)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | アドホックネットワーク / ネットワークコーディング / マルチキャスト / ブロードキャスト / 車車間アドホックネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までの研究成果であるネットワーク内符号化を用いた高信頼・高安全マルチキャスト通信方式の応用システムとして,災害情報ネットワークを想定したブロードキャスト通信システム,車車間アドホックネットワークにおける車両情報ブロードキャスト通信システム,および,ホームオートメーションシステムにおけるマルチキャストを用いた制御システムを設計・開発し,プロトタイプシステムによる実装実験を行った.具体的には,以下の結果を得た. 1,「災害情報ネットワークのためのネットワーク内符号化を用いた環状構造アドホックネットワークシステム」の開発・評価:高信頼・高安全マルチキャスト通信方式を多対多ブロードキャスト通信へと拡張し,環状構造を持つネットワークを利用することでネットワーク内符号化の符号化効率を向上させるアドホックブロードキャストシステムを提案した.また,実機環境(iOSデバイス)での性能評価を行い,既存多対多ブロードキャスト方式と比較して通信の信頼性・安全性を損なうことなく約40%の冗長トラヒックを削減し,約10%遅延を改善できることを明らかにした. 2,「車車間アドホックネットワークにおける車両情報ブロードキャスト通信システム」の開発・評価:車両可視化情報を車車間アドホックネットワークを用いてブロードキャスト配信するシステムを開発した.また,iOSデバイスを用いたプロトタイプシステムの試作・実験によって応答性能の評価を行い,車両可視化システムが十分実用可能であることを示した. 3,「ホームオートメーションシステムにおけるマルチキャストを用いた制御システム」の開発・評価:スマートホームにおける家電制御メッセージをマルチキャスト通信を用いて交換するシステムを開発した.また,プロトタイプシステムの試作・実験を行い,提案システムによる家電制御の有効性を明らかにした.
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