2012 Fiscal Year Research-status Report
地質情報共有のための分散管理型Web-GISシステムの開発
Project/Area Number |
24700096
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
根本 達也 大阪市立大学, 理学(系)研究科(研究院), 講師 (10572555)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 地質情報 / 地理情報システム(GIS) / Webシステム / データベース / 分散管理 |
Research Abstract |
本研究では,大規模災害時でも継続して地質情報を配信・共有するために,ボーリングデータを対象とした分散管理型のWeb-GISシステムを開発することが目的である.本年度の主な成果は次の通りである. (1)ボーリングデータの分散管理方法の検討:データベースの複製(レプリケーション)と並列問合せ(パラレルクエリ)の機能を使用して,ボーリングデータを分散管理する方法を検討した. (2)Web-GISによる統合検索・統合表示方法の開発:分散管理されたボーリングデータに対して,統合的な検索を行い,Web-GISクライアントのOpenLayers上で統合的に表示する方法を検討した. (3)Web-GISシステムの設計・開発:(1)(2)の検討結果に基づいて,Web-GISシステムを設計し,ボーリングデータの登録,分散管理,表示,検索の機能をもつプロトタイプを開発した.分散型データベースの開発には,Webサイトから無償でダウンロード可能なフリーオープンソースソフトウェアのPostgreSQLとpgpool-IIを用いた. (4)開発したシステムの検証:複数のサーバを用いて,分散型データベースの動作確認を行い,基本機能が問題なく動作することを確認した. 今年度の成果により,Web-GISシステムの分散管理型データベースと基本機能が完成し,ボーリングデータを複数のサーバでより安全に管理できることが実証できた.これらの成果を,国際学会および国内学会で発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度計画していた(1)ボーリングデータの分散管理方法の検討,(2)Web-GISによる統合検索・統合表示方法の開発,(3)Web-GISシステムの設計・開発,(4)開発したシステムの検証,をすべて遂行し,その成果を国際学会および国内学会で発表したことから,全体としておおむね順調に進展していると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
開発したプロトタイプをベースに,機能の改良と追加を行い,実証実験により各機能の動作を確認する.研究計画に変更はない.具体的な研究内容は次の通りである. (1)ボーリングデータの分散管理方法の検討:データの分散管理と非常時におけるデータベースの復旧方法を検討する. (2)Web-GISによる統合検索・統合表示方法の改良:統合検索・統合表示方法を改良する. (3)Web-GISシステムの改良:(1)(2)の成果をプロトタイプに実装する. (4)システムの検証と問題点の整理:複数のサーバで分散管理機能および複製機能を中心に実証実験を行い,マスターデータベースがダウンしたときにデータ共有を問題なく継続できるかどうかを検証する.その結果に基づいて,成果と問題点を整理し,平成26年度の計画を検討する. (5)成果発表:国内学会と国際学会で研究成果を発表する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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