2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24700102
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
大塚 真吾 神奈川工科大学, 情報学部, 准教授 (70509736)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | データマイニング / センサデータ / 農家支援 |
Research Abstract |
本年度は、みかんの生育環境に関する統計的な気象データを取得するために、気象センサーの設置を行った。また、みかんの消費量向上を視野に入れた直販サイトの構築を行った。さらに、Webページを閲覧したユーザの行動分析を行った。具体的な研究内容を以下に示す。 1、気象センサー、および、観測データ転送サーバの設置:みかん山に気象センサーと観測したデータをレンタルサーバに転送するためのサーバ(センサー制御サーバ)の設置を行った。天候や電波の状況により、センサデータの転送に障害が残るものの、定期的にレンタルサーバへデータ転送が行えることを確認した。 2、観測データ転送サーバの省電力化:全ての機器の電力が太陽光発電だけ賄えるように各機器の設置方法やセンサー制御サーバの省電力化について検討を行った。雨が続くと電力が足りなくなることがあるため、この点の改良が必要であることを確認した。 3、みかんの消費量向上視野に入れた直販サイトの構築:高齢者が多いという果樹園農家の状況を考慮して、商品購入依頼の連絡はFAXで行う直販サイトの構築を行った。また、みかんの消費量向上のために、産地のアピールを考慮したWebサイトの構築を行った。このサイトは既に公開しており、生産者のインタビューなどをもとにした生産物のアピールや、みかんの移動販売に同行し購買者へ直接Webページのアピールを行った。その結果、直販サイトからみかんを購入するユーザを獲得することに成功した。 4、Webページを閲覧したユーザの行動分析:Webページを閲覧したユーザの行動パターンを理解するために、フリーマガジンと連動するサイトのアクセスログの分析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の当初の計画では、1)気象センサー、および、観測データ転送サーバの設置、2)観測データ転送サーバの省電力化、3)直販サイトの構築、4)みかんの生育状況の観測、の4項目について研究を行う予定であった。そのうち、4以外に関しては達成する事ができた。また、当初の計画以外に、5)Webページを閲覧したユーザの行動分析、6)みかんの消費量向上視野に入れたサイトの構築、の2項目を行った。 5に関する研究成果は、学術雑誌、および、国際会議に掲載され、1・3・6に関する研究成果についても研究会で3件の発表を行った。 以上のことから、本年度の達成度についてはおおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の研究成果をもとに、当初の研究計画通り、以下の研究を遂行する。 1、観測データの分析・解析:観測データとみかんの生育データから相関関係を見出し、みかんの栽培に適した気象環境の特定や、早期の出荷量予測など、生産者に役立つ情報の抽出を試みる。 2、気象センサーの増設:みかん山は広大であるため、各みかんの木において気象条件が異なることが予測される。そこで、より多くのセンサーを設置する。 3、観測データと連動したホームページの作成:農家のホームページ上に観測データを掲載することで、ユーザ(みかん購入者)に生産物の安心・安全をアピールし、新規の顧客獲得を試みる。 なお、1に関しては今年度の研究計画であった「みかんの生育状況の観測」に関しても行う。また、2に関しては現状の気象センサーが高価なため、低コスト化を考慮する。3に関しては今年度先行して行ったWebサイトの改良を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品購入:20万円程度。センサー類、および、デモマシンの購入など。 旅費:40万円程度。成果発表、および、資料収集のため。国内出張4回、海外出張1回を予定。 謝金:3万円程度。資料整理、および、みかん販売の実証実験の補助など。 その他:37万程度。みかん販売の実証実験、および、Webサイトの改良など。
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Research Products
(6 results)
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[Presentation] 果物販売支援サイトの構築2013
Author(s)
笹本 芳和, 神崎 浩貴, 内田 翔太, 渡邊 隼人, 大塚 真吾
Organizer
第5回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム(DEIM2013)
Place of Presentation
磐梯熱海 ホテル華の湯
Year and Date
20130303-20130305
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