2012 Fiscal Year Research-status Report
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24700104
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
李 亮 立命館大学, 立命館グローバル・イノベーション研究機構, ポストドクトラルフェロー (00609836)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 情報検索 / 画像処理 / デジタルアーカイブ / 浮世絵 |
Research Abstract |
世界に誇れる日本文化の一つである浮世絵は,国内外に約100万点以上存在するといわれている.本研究では,浮世絵の画像解析の研究を行った上で,コンピュータで自動的に浮世絵を分類し,検索するシステムを開発することを目的とする. 平成24年度は,浮世絵画像検索システムの開発または閲覧システム構築の検討を行った.具体的には以下に示す研究を行った. 1.浮世絵画像の色情報および種類に注目し,マセマティカル・モルフォロジ演算とラベリング・統合処理を用い,落款文字列を自動的に抽出した.また,抽出した落款の加重方向指数ヒストグラム(HOG)特徴量などを利用し,浮世絵類似画像検索・作者同定システムの開発を行った. 2.ヘッドマウントディスプレイ(HMD)・方位センサ・体感センサKinectを用いたインタラクティブな立体視浮世絵閲覧システムの構築方法について検討した.バーチャル空間中の浮世絵画像をHMDで利用者に提示し,利用者の視点の方向情報はHMDに取り付けった方位センサで獲得される.さらに,Kinectを用いて,バーチャルCG環境において,利用者の位置情報だけではなく,利用者のジェスチャをKinectで認識することにより,視点移動や浮世絵画像との直感的なインタラクションが可能になった. 3.古典籍の画像を対象として,文字の切り出しやキャラクタスポッティングを行い,学習支援システムの構築の研究を行った.文字切り出しは,汚れや染みの除去,2値化,行の切り出し,ラベリング処理による文字の分離と統合などからなっている.キャラクタスポッティングについては,相互相関係数とHOGを特徴量として用いた類似文字の抽出を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
浮世絵落款自動抽出の精度を向上したとともに,浮世絵検索システムへの応用も検討した.研究成果を国際会議MMSP2012にて発表した.インタラクティブな立体視浮世絵閲覧システムの構築を検討した.国際会議投稿準備中.また,古典籍画像解析の研究は,国際会議MMSP2012,IICST2012,MPR2012にて発表し,国際的にも高く評価されている.
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度では,昨年度の研究を継続するとともに,充実した検索システムを構築し,研究成果の公開を進める. 1.画像の特徴を抽出・分析し,浮世絵主題により分類方法について検討する. 2.抽出された構図・感性特徴量を用い,様々な視点から画像を検索することにより,非常に充実した検索システムを構築する. 3.バーチャル・リアリティ技術を利用し,インタラクティブな立体視浮世絵閲覧システムを構築する.研究成果の公開を進める.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1.研究成果発表のための旅費 2.会議参加費、別刷り購入費 3.論文の投稿費及び英語論文の校閲費 4.浮世絵関連資料購入 5.プリンタ用紙・カラープリンタトナー等文具
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Research Products
(4 results)